カテゴリー別アーカイブ: さ行

切削性

切削用工具(刃物)の性能のこと。金属材料の被削性をいうこともある。 高価だが、すぐれた切削性を示す工具用材料に、炭化タングステンWCや炭化チタンTiCの粉末にコバルトを加えて焼結した超硬合金がある。
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成形加工性

塑性加工性ともいう。成形加工の容易さをいう。色々な温度条件下で、鍛造・圧延・引抜き・深絞りなどの方法で、素材に引張応力・圧縮応力・曲げ応力などを付加することによって変形させ一次製品とするが、これらの成形加工の容易さが、製品に欠陥(割れ・しわなど)が生じないことをふくめて成形加工性である。

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素粉末混合法

チタン合金粉末製品をつくる方法の一つ。純チタン粉末と合金組成を構成する元素および母合金の粉末を混合して焼結する方法。通常、原料粉末の混合・プレス成形・真空焼結・熱間静水圧プレスによりチタン粉末製品をつくる。合金粉末法よりコストが低く、大量生産に適する。

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水素脆性

[hydrogen embrittlement]

水素割れともいう。水素を吸収することにより金属材料が脆化する(強度や靭性が低下する)現象。その原因は個々の金属材料によって異なり、水素の供給源、破壊の様式も多様である。

チタンやバナジウムにおいては水素化物の形成が、高強度の鉄鋼材料では水素の転位への固着や粒界への偏析による界面エネルギーの低下が、銅合金ではH2Oガスの発生が水素脆性の原因である。また、水素の供給源には、合金中に内在する水素、置かれた腐食環境すなわち水溶液または雰囲気中に存在する水素の拡散浸透がある。破壊の様式を大別すると、脆化の進行速度のちがいから、通常の脆性破壊と遅れ破壊とになる。

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水素吸蔵合金

高い水素吸蔵特性を示す合金。金属水素化物にふくまれる水素の密度は、ガス状水素の約1000倍である。また、吸蔵による発熱と放出による吸熱を利用することもできる。チタンでは、TiFe金属間化合物が水素吸蔵合金として開発されている。

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真空焼きなまし肌

[vacuum annealed surface]

真空焼きなましした材料表面のこと。

チタンでは光輝仕上げと同じ。

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質量効果

材料の寸法により熱処理の効果の異なる現象。焼入性に関連しては、材料の大きさによりそれぞれの場所での冷却速度が異なり、マルテンサイト組織の生成挙動に差が生じ、厚さ方向の特性が大きく異なることをいう。材料は均質であってほしい設計者の願望を損なう、大きな問題である。鉄鋼とチタン合金とでは焼入性の意味に若干のちがいはあるが、質量効果の成因については、いずれも冷却途中で拡散変態により形成される組織と、焼戻しまたは時効により形成される組織とでは、形態が大きく異なることによる。厚さ方向での強度・硬さは同じ水準にそろえられるが、組織形態の違いは残り、特に靭性において大きな差として生じる質量効果があらわれる。

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水素吸収

金属が固溶体または水素化合物をつくって水素を吸収すること。水素ガスが存在する雰囲気中、水素ガスが発生している酸性の溶液あるいは水素イオンが存在する溶液中に金属をおいた場合に、その金属が水素を固溶するか、あるいは水素と化合物をつくるものであるならば、水素は金属中に吸収される。なお、水素が金属中に吸収される速度は、雰囲気または水溶液と金属の温度、水素分圧、水素イオンの濃度、溶液中の金属の電位などに律速される。
チタンは、常温ではほとんど水素を固溶しないが、100℃前後から固溶するようになり、水素脆化をひきおこす(→水素脆性)原因となる。一方、TiFeなどのチタン基金属間化合物は、水素吸蔵合金として実用化が進んでいる。

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自然電極電位

[spontaneous potential]

金属を、そのイオンがまったく存在しない溶液に浸した場合に、金属と溶液とが作用して、局部電池作用によって腐食が発生した結果あらわれる二次的な平衡電位をいう。これに対して、金属のイオン化傾向に対応する電位系列に標準単極電位があり、これは、金属が溶液中の金属イオンと平衡状態にあるときの電位である。

自然電極電位のような電位系列が生ずる原因は分極・保護皮膜・不動態である。また、自然電極電位は接する溶液の種類により異なる。

純チタンの標準単極電位は、水素を0とした場合、-1.63Vとなり卑(水素を発生して溶ける)であるが、海水中における自然電極電位は完全に逆転して、実用金属・合金中ではもっとも貴(溶けにくい)な値を示す。

 

 

 

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塑性変形

材料に弾性限以上の荷重(応力)を加えたときに生ずる永久変形のこと。したがって、荷重を取り除いても元の形状にはもどらない。金属材料において塑性変形が生ずる原因には、転位の移動にともなう結晶のすべり変形、双晶質体の粘性変形などがある。

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水素化物

水素含有量が固溶限をこえた場合に生成する化合物。チタンでは、TiH2として生成する。
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切削性

切削用工具(刃物)の性能のこと。金属材料の被削性をいうこともある。高価だが、すぐれた切削性を示す工具用材料に、炭化ダングステンWCや炭化チタンTiCの粉末にコバルトを加えて焼結した超硬合金がある。

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時効処理

溶体化処理により過飽和固溶体を形成した後、低温での加熱保持により析出反応を促進する処理。より安定な組織へと変化させる処理である。その為、一般に溶体化処理と時効処理とは組み合わせて適用される。チタン合金ではβ相中で析出反応がおこる。時効処理は425~650℃で行われ、その効果挙動を利用して、広範な強度・延性・靱性の組み合わせに調整することができる。また、熱処理性とはこの時効硬化挙動により特性を変えられる度合いを表現した語である。

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精密鋳造

最終製品の形の鋳物を作る方法。通常、ロストワックス法にて鋳型をつくり、真空中で鋳込む。チタンの精密鋳造は、遠心鋳造と熱間精水圧プレスの組合せで信頼性が増し、航空宇宙用部品の製造法として生産が増加してきた。特にジェットエンジンの非回転体部品は鍛造品から鋳造品に変わってきている。ゴルフクラブのヘッドもチタン精密鋳造品の一つである。

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絞り

伸びとともに、材料の変形能を表す指標の一つ。引張試験における試験片破断後の最少断面積Aと試験前の原断面積A0を用いて次式で表される。
R=100x(A0-A)/A0 (%)

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穿孔

材料に孔をあけること。穿孔には、切削による方法、プレスで材料を押し広げて 孔をあける方法、プレス切断による方法などがある。チタンの穿孔には、発生する熱を蓄積しないように切刃部に切削油を供給する穴をもつ高速度鋼のドリルが適している。

 

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焼結

[sintering]

粉末状の物質を高温で焼き固めること。チタン粉末製品をつくる場合に、粉末をプレス成形した後、真空で焼結を行う。チタンの焼結は通常約1200℃で行う。

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スポンジチタンケーキ

多孔質・スポンジ状のチタンの塊。現行のクロール法によるチタン地金製造では、還元・真空分離の工程が終わると容器内に多孔質・スポンジ状のチタンの大塊ができ、冷却後これを押し抜き法で容器からとりだす。このとりだした円柱形に近いスポンジ状のチタンの塊を、スポンジチタンケーキという。現在、大型のものは、直径約2m、高さ約3m、重量約10トン。

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CVD法

CVDはchemical vapor deposi-tionの略。化学蒸着法ともいう。表面処理の一つ。ガス状態で化学反応または熱分解をおこさせ、その生成物を材料表面に蒸着させること。一般に、高温度で行う。

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スラブ

鋳塊から板状圧延製品をつくる際の中間素材で、平たい長方体、通常、約100㎜以上の厚みを有する。純チタンのスラブは、直径720~1230㎜、高さ1950~2800㎜の鋳塊から鍛造または圧延、あるいは両方の組合せにより、厚さ100~260㎜、幅600~1310㎜の寸法に製造されている。長いものでは10m以上もある。その後、表面の酸化硬化層を砥石研削または機械加工により除去し、連続熱間圧延または厚板圧延に供する。チタン合金の場合は、変形抵抗が高いがほぼ同様に製造できる。アメリカでは電子ビーム溶解によりスラブが製造されている。

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