チタン用語集

チタン用語集

あ行

アナターゼ

鋭錐石ともいう。二酸化チタン(TiO2)の結晶型の一つ。高温でルチルに転移する。この結晶型の鉱石のこともアナターゼとよび、また天然アナターゼともいう。ブラジル・ミナスジェイラス州のアラシヤ地区で1971年にアナターゼ型のTiO2大鉱床が発見された。埋蔵量は5千万トン以上といわれる。ニオブ鉱石・希土類鉱物と共存しているため、不純物の関係で今のところチタン資源としては利用されていない。

SPF/DB

超塑性成形/拡散接合ともいう。二層の金属組織をもち超塑性をおこす金属材料の板を高温で超塑性を利用して成形し、同時にその温度で拡散接合する。変形速度が小さいので超塑性変形には長時間かかり、その間に拡散接合を行いことが出来る。チタンでは成形の難しいチタン合金の板に多く適用されている。使用例として、Ti-6Al-4V合金の板からアルゴンガス圧力を利用して、航空機用各種パネルがSPF/DBにより製作されている。

アサーマルω相

[athermal ω phase]

非熱的ω相・焼入れω相ともいう。チタン合金のβ相において、焼入れ過程で生成するω相。β相安定度の比較的低い組成で、無拡散変態で生じるから、急冷によりその生成を阻止することはできない。

MMC

[metal matrix composite] 金属材料を基質とする複合材料。基質と強化材の種類で分類される。

アップグレーディング

一般に「改良・格上げする」あるいは「等級を上げる」の意。チタン製造ではイルメナイト中の鉄を除去し、酸化チタン(TiO2)純度を上げるプロセスをいう。

エリクセン値

板材の張出し性を評価するエリクセン試験によって求められた値。
エリクセン試験は、試験片をダイスとしわ押さえで拘束し、穴径27mmのダイス穴内に球径20mmのポンチで張出す試験である。JIS Z2247に、エリクセン値は「エリクセン試験において、試験片の少なくとも1ヶ所に、裏面に達する割れができるまでに、パンチ先端がしわ押え面から移動した距離をミリメートルであらわす」と定められている。
チタンのエリクセン値は、もっとも成形性のよいJISの1種でもステンレス鋼(SUS304)よりも低く、張出し性はよくないが、結晶粒を大きくすることによりある程度改善できる。

応力腐食

SIC(stress induced corrosion)・応力誘起腐食ともいう。応力が加わっていることにより加速される腐食。溶接構造物や冷間加工した部品など、金属材料に残留応力が存在している部分は、応力がまったく存在しない部分よりも急速に腐食される。また、外部応力が負荷されている場合も腐食は加速される。

エロージョンロコロージョン

腐食性の高速流体中に置かれた金属材料の表面を覆っていた保護性の酸化皮膜がエロージョンによって破壊されることにより、腐食速度が加速される現象。エロージョンと腐食とが重畳する為、金属材料の損傷が著しく加速される。

エロージョン

高速で流動する流体中に置かれた金属材料が、流体との衝突による衝撃的な外力により機械的な変形や損耗を受ける現象。流体には、粉体を含んだ液体や液滴を含んだ気体もある。エロージョンにはキャビテーションによるもの、固体粒子の衝突によるもの、液滴の衝突によるものなどがあり、機械的な損傷に加えて化学的な損傷が重畳する場合もある。⇒エロージョンロコロージョン。

耐食性に優れたチタン合金で作られた、高温の液体中を高速度で回転するタービンブレードなどでもエロージョンが発生するので、防止する為の溶射などの表面処理が施される。

アフターシールド

アーク溶接やTIG溶接において、溶接している局部をトーチから出る不活性ガスで遮断(シールド)するだけでなく、溶接部が汚染されないように十分冷却されるまで、溶接している側の表面を適当な治具により不活性ガスで遮蔽すること。また、その治具。これに対して、溶接している面と反対側の裏面を適切な治具により不活性ガスで遮蔽することをバックシールドという。チタンの溶接はシールドにより品質が評価されるので、種々の形状を溶接する場合に、適切なシールド治具とその使用条件が極めて大切である。

 

圧電性

結晶に外部から力を加えてひずませると電荷分布がずれて分極が生じ、逆に結晶を電場の中に入れるとひずみが生じる、圧電効果またはピエゾ効果を生ずる性質。圧電性を示す物質を圧電体といい、天然結晶の水晶、人工結晶のチタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT、PbZrO3-PbTiO3)などがある。

厚板

厚みの大きい板。チタンのアメリカ規格ASTMでは、幅が10インチ(254mm)より大きく板厚が0.187インチ(4.75mm)より大きい板をプレート(plate)という。チタンの厚板は通常熱間圧延で製造する。純チタンの厚板は板厚4mmから約100mm。幅は広いもので4.5m、長さは14mまでのものが市販されている。

押出し

容器の中の材料を工具の穴から押出して加工すること。通常、高温で行い、管や各種型材を製造する。一般に、熱間押出しでは、肉厚3~50mm、外径25.4~280mmの感が製造可能である。

アルゴン

希ガス元素の一つ。大気中に0.934%(体積比)存在。液体空気を分留して、酸素とアルゴンの混合気体とし、水素との反応で酸素を除き、その後精製して、純度99.999%以上のものが工業的に製造されている。低~高温で、ほとんどすべての物質と反応しない。チタン関係では、製錬・溶解鋳造・加熱・溶接などの際に、雰囲気ガス・カバーなどとして広く活用されている。なお、アルゴンは空気より重いので凹所に溜り、その中に人間が入ると窒息死するので注意を要する。

薄肉溶接管

肉厚が2mm以下の溶接管。チタンでは純チタンに限定され、薄肉溶接チタン管という。通常、成形ロールが連続して並ぶ造管ラインで連続的に製造する。

 

 

α型チタン合金

略してα合金とも言う。α相単相で構成されたチタン合金。α相安定化元素のみ、及びα相安定化元素と中性元素とを組合わせて添加した組成で、Ti-5Al-2.5Sn合金やTi-8Al-Mo-1V合金などがある。

r値

ランクフォード値ともいう。引張試験によってえられた数値から算出する。JISでは「板状引張試験片の幅方向ひずみと厚さ方向ひずみまたは伸びとから次式によって求められる値。薄鋼板のプレス成形性に関連する特性値として用いられる。

アーク溶解

アーク熱を利用した材料の溶解法。

チタンのアーク溶解には、消耗電極式真空アーク溶解・非消耗電極式アーク溶解・プラズマアーク溶解がある。

アーク溶接

アーク熱を利用した材料の溶接。同じ金属同士をつなぎ合わせる溶接方法。チタンのアーク溶接はTIG溶接・MIG溶接・プラズマ溶接がある。

圧延

回転するロールの間で材料を圧縮変形する事により厚み・幅・径等を小さくし、板や棒、線等を製造する加工。チタンは熱間圧延(ホット材)・冷間圧延(コールド材)が主である。まれに温間圧延を行うことがある。

圧延圧着

2枚またはそれ以上の枚数の板を圧延により密着させて1枚の板にすること。

アニール

焼鈍、焼きなましのこと。一定温度に加熱して成形によるひずみを除去する方法。

α相

αチタンの固溶体。チタンの低温相であるαチタンの結晶構造を保った範囲内で、合金元素を固溶した相。

α”相

β相安定化元素量が多く、Ms点が低いβ相から生成するマルテンサイト組織。チタン合金では、β相の安定度に応じて2種類のマルテンサイト組織が生成する。α”相は、α’相とは結晶構造が異なり、最密六方格子よりわずかに変形した正方晶構造である。

αチタン

チタンの同素変態において、最密六方格子の結晶構造をとる低温側安定相。

α‐β型チタン合金

略してα-β型合金ともいう。α相とβ相の二相で構成されるチタン合金。代表合金が、チタン合金総生産の約75%を占めるTi-6Al-4V合金である。

 

 

α相安定化元素

チタン合金の低温相であるα相の存在領域を高温側に拡大し、その構造の安定性を高める合金元素。また、α-β二相共存領域では、この元素はβ相よりα相に優先的に固溶する。アルミニウム・スズ・酸素・窒素・炭素などがある。なかでも、アルミニウムと酸素が主要元素として広範に添加される。アルミニウムは強化作用と耐酸化性を改善する能力が高く、耐熱合金では不可欠な合金元素である。酸素はβ相よりα相への溶解度の方が大きく、高温からの冷却過程で酸化物として析出する挙動(→侵入型固溶元素)を示さないので、安価な強化元素としてコスト指向型合金に多用されている。

圧縮強さ

圧縮試験における最大変形応力。引張試験の場合と同様に、荷重-縮み曲線から応力-ひずみ曲線を求めることができ、縦弾性係数(ヤング率)・比例限・弾性限・降伏強さ・圧縮強さなども求めることができる。圧縮変形とともに試験片の断面積は大きくなるため、延性の高い材料では荷重が大きくなっても破壊しない場合がある。このような場合、圧縮降伏応力を圧縮強さの代用とすることがある。変形量が大きくなると、試験片と装置の接触部分での摩擦が生じ。均一な変形を阻害するため、試験結果の解析が困難となることが多く、圧縮試験を行うことは少ない。
工業用純チタンの場合、常温では、引張試験における0.2%耐力は274~657MPa、圧縮試験では382~617MPaである。426℃では、引張試験における0.2%耐力は88~137MPaで、圧縮試験での137~274MPaとは強度さがみられる。

ISO(アイエスオー)

 イソ・イゾともいう。国際標準化機構の略称。国際的な規格の制定とその普及を図ることを目的として1947年に発足した非政府間機構。2002年1月現在143カ国の国家規格機関が一国一団体で参加している。日本では1995年3月に「規制緩和推進計画」が閣議決定され、その具体策の一つとしてJISとISOの整合化の努力がつづけられている。整合化の推進にとどまらず、ISO規格のJISへの登録、新しいISO規格の国内における適応・実施などを含めた活動を一括しISO化と称している。
 チタンの規格は近年までISOには制定されていなかったが、新しくTC79(第79専門委員会、軽金属及び同合金の規格検討委員会)のもと、日本を幹事国としたSC11(第11分科委員会、チタンの規格検討分科委員会)が2003年に設置され、規格化が始った。

イオンプレーティング

PVD法による表面処理の一つ。真空中で蒸発物質をイオン化し、高電圧をかけて負極にした材料に衝撃的に蒸着すること。イオン化する方法は、少量のアルゴンガス雰囲気で高電圧直流プラズマ放電・高周波プラズマ放電・電子ビーム金属プラズマなどがある。電圧は、500V~2kVが使用される。特徴は蒸着材料の選択自由度が大、高純度な膜の生成、密着性が良好、低温処理で可能などである。雰囲気に反応性ガスを導入し、蒸発粒子の化合物(窒化物など)の膜を生成できる。チタンへのイオンプレーティングは、真空中で行うので表面汚染がなく密着性が高いので適しており、耐摩耗性や意匠性の面で使用されている。

α‐β変態温度

チタンにおいて同素変態が生じる温度。チタンにおける同素変態は885℃の一定温度で生じるので、α‐β変態温度と称することができる。一方、チタン合金ではα‐β二相共存温度域が出現するので、一定温度として表示することはできない。

破壊に至らずに引き伸ばされる材料の性質。伸びや絞りがその指標となる。 熱間圧延のH(Hot)材と、冷間圧延のC(Cold)材がある。

一次溶解

一次電極を溶解して、二次電極として使用する鋳塊をつくる溶解のこと。スポンジチタン及びスクラップの原料に含まれる塩化マグネシウムや水素など揮発物質の除去及び組成の均一化が目的である。一次インゴットと称するが、組成の不均質があり表面及び内部に欠陥が多いので、消耗電極にして再度VAR法による溶解、すなわち二次溶解を行って、より健全なインゴットにするのが普通である。

医療器具

チタンは耐食性が良く食塩を3%含む血液の付着を避けることができ、その軽量さから長時間を有する手術の用具(ピンセットやメス等)、非磁性によりMRI等の磁場の環境でも使用が見込まれるので医療器具はチタンの大きな市場である。

イルメナイト

チタン鉄鉱とも言う。チタン鉱石の一つ。砂状または塊状で産し、チタンの主要な原料鉱石。硫酸法酸化チタンの原料として大量に消費される一方、金属チタン並びに塩素酸化チタンの原料としての合成ルチルの出発原料でもある。

薄板

厚みの小さい板。純チタンの薄板は冷延での製造が多い。(板厚が3㎜以上は熱延製造が多い。)チタン合金の薄板は、通常サンドウィッチのように重ねて熱間圧延を行い、研磨と酸洗で仕上げて作る。(β合金の薄板は冷延製造が可能。)

AP仕上げ

焼きなまし酸洗仕上げのこと、純チタン板の場合は、熱間圧延またはその後の冷間圧延後、大気中焼なまし処理、ショット処理と酸洗、またはソルトバス処理tお酸洗をしたのもので、銀白色の艶消し仕上げである。

遠心鋳造

回転している鋳型に溶湯を鋳込むこと。遠心力を利用して溶湯を鋳型に充満させ、内部欠陥を軽減させる。チタンの遠心鋳造は、高品質が要求される航空宇宙用に多く用いられている。また歯科用金属床など薄い鋳造には遠心鋳造が必要となる。

SP-700合金

超塑性合金 Ti-4.5Al-3V-2Fe-2Mo 合金の商品名。超塑性加工を 700℃で行えることから名づけられた。

ELI材

ELIはextra low interstitial の略。酸素・炭素・窒素・水素などの侵入型固溶元素の不純物量が少ない、高品位のチタン合金を表す語。チタン分野独自の表現である。これらの不純物の低減は、延性と靭性の改善にとくに効果があり、低温環境や高度の信頼性を要する用途で用いられるTi-5Al-2.5Sn合金とTi-6Al-4V合金において、ELI材が規定されている。JIS規格では、60種Ti-6Al-4V合金に対して、60E種のELI材が規格化されている。酸素・窒素・水素などの共に、侵入型元素ではない鉄も主要な不純物元素として、許容量が制限されている。

延性

破壊に至らずに引き伸ばされる材料の性質。伸びや絞りがその指標となる。試験片材料に力(荷重)を加えて伸長し続ければ、ついに破断する。破断するまでのひずみ(縦ひずみ)が大きいときを延性であるといい、非常に小さい場合を脆性(ぜいせい)であると言う。

温間加工

塑性加工の一つで、金属を常温より高く熱間より低い温度に加熱し形成する方法。加工力が小さくてすみ、寸法精度・品質の高い製品が得られる。チタンではこの温間加工を行うことが多い。冷間では加工が困難で、しかし熱間に加熱するほどでない場合に温間で圧延などの加工を行う。

か行

工業用純チタン

略称CPチタン。純チタンとも言う。純金属が工業材料として広範に用いられているのはチタンのみで、この状況を強調して名付けられた名称。スポンジチタンの製造工程では、酸素・窒素・炭素・水素などが残留し、また反応容器から鉄などが混入し、スポンジチタンにはかなりの不純物元素がふくまれている。

完全焼きなまし

β焼きなましとも言う。残留応力と組成組織の不均一を完全に除く為に高温で処理される焼きなまし処理。チタンではβトランザス以上の温度に加熱して、除冷する処理である。同時に等軸α組織から針状α組織に変化する。破壊靱性や疲労亀裂の伝播特性の改善が特に重要である場合に適用される。

干渉色

単色で干渉縞を生ずる光学素子(薄膜)に白色光を当てたとき、波長によって明暗の条件が異なるために生ずる色。純チタンでは、陽極酸化によって表面に薄い酸化皮膜をつけると、厚さの微妙な調整が可能なので色々な干渉色を生じさせることが出来る。すなわち優れた発色性がある。

海水淡水化装置

海水を約120℃にまで加熱し、減圧したセクションに導入、沸騰・冷却を繰り返し、効率的に真水を得る装置。構造的に発電所内の復水器に酷似し、純チタン製の熱伝達管の中を冷たい海水を流し、その管外表面で水蒸気を冷却凝縮させ真水を得ている。

海洋温度差発電

海洋温度差発電とは海面近くの海水と深海海水の温度差を利用する発電システムである。熱帯地方では海面海水温度が約30℃にも達し、数百mの深海海水は数℃である。この冷水を用いてアンモニア等の低沸点媒体を液化し、高温の海面海水で気化させ、そのエネルギーで発電機を駆動し電気を得ようとするものである。ハワイ州政府が中心になって開発を行い、1979年に最大出力35kWに成功している。日本では佐賀大学を中心に開発が進められている。この発電装置の熱交換器などに純チタン(工業用純チタン)が耐食性の点から使われている。

硬さ

金属材料の機械的性質の一つ。金属材料に、それよりも硬い物質を適当な荷重で接触させたときに生ずる痕跡の大きさで評価する。接触の方法には押込み・引っかき・反発の3方法があり、JISに規定されている硬さは押込みのブリネル硬さ、ビッカース硬さ、ロックウェル硬さと反発のショア硬さである。チタンでは通常ビッカース硬さ又はロックウェル硬さが使われる。

[tube、pipe]
内部が空洞で、内径と外径のある長い材料。管には、押出しまたは穿孔で作る継目無管と、溶接管がある。アメリカのASTM規格では、継目無管と溶接管に関係なく、復水器と熱交換器用の管をチューブ(tube)、それ以外の管をパイプ(pipe)といい、チューブの寸法精度の方がきびしい。
チタンの溶接部は、母材と耐食性が同等で、機械的性質面でもほとんど変わらないので、生産性・コスト面から溶接管が多用されている。

機械加工

材料を、工具を用いて切削すること。広義には研削研磨・切断や、放電加工・ケミカルミリングなどの特殊加工を含めることもある。切削には、材料が回転する旋削加工、刃物が回転するフライス加工、穴をあけるドリル加工などがある。
チタンの切削は、熱伝導が悪いため局部的に熱されやすく、また活性であるため工具と焼付きやすく、他の金属材料と比較してむずかしいといわれていた。しかし、適正な条件をつかめばステンレス鋼など他の材料と同様に切削できる。

急冷凝固法

溶融状態の金属を特殊な性質を得るため急冷処理をする方法。

金属チタン

酸化チタンと区別して、金属材料としてのチタンを表す通称。酸化チタンは80%以上が顔料製造に利用され、スポンジチタンの製造に利用される割合は非常に少ない。顔料酸化チタンとの区別を明確にするためにこの名称が使われ、明記・区別されている。

クラッド鋼板

鋼板に他の金属を接着した合わせ板。 クラッド鋼板の製造方法としては圧延圧着と爆発圧着がある。 チタンクラッド鋼板は、チタンが鋼と比較し高価なので、 耐食性などのチタンの性能が要求される面をチタンとしたクラッド鋼板が、 化学装置・発電所復水器管板に多く使用されている。

クリープ

材料に、一定の温度のもとで、その温度での降伏応力以上の一定応力が加わった状態がつづくと、時間と共に塑性変形が進行する現象。温度がその材料の融点の3分の1以下の場合は、塑性変形はほとんど進行しないが、2分の1以上になると、荷重直後の、時間と共にひずみ速度が減少していく一次クリープ、そのつぎの、ほぼ一定の速度でひずみが増加する定常クリープ、そして、しだいにひずみ速度が加速される加速クリープを経て塑性変形が進行し、やがて破壊に至る。この、一定応力を負荷して生ずる、ひずみの時間の経過にともなう変化を示した曲線をクリープ曲線とよぶ。

クロール法

1936年にルクセンブルクのウイリアム・J・クロール博士が開発した冶金製造の製造工程。不活性ガス雰囲気にした気密性鋼製反応容器中で四塩化チタンをマグネシウムに滴下、塩素をマグネシウムと結合させて除去し単体のチタンを得る方法。この工程で得られた金属チタンがスポンジチタンと呼ばれている。

軍需品とチタン

高強度チタン合金が軍用機をはじめとする軍需品に使われている。高比強度・耐食性・軽量性・弾丸の耐貫通性などが評価されている。表面を硬化処理したチタン合金。防弾チョッキやヘルメット等も実用化されている。

形状記憶合金

形状記憶効果を示す合金。その機構は、温度の上下によりマルテンサイト変態とその逆変態がおこることによる、この変動挙動を容易に、しかも正確におこさせるためには、熱弾性型マルテンサイトとしての変態が必要である。金属間化合物であることは、この型のマルテンサイト変態をおこさせるのに有利で、TiNi金属間化合物は現在もっともすぐれた形状記憶合金である。

健康グッズ

チタンテープやチタンネックレス等。体内の生体電流をを調整し、筋肉のもつ力を最大限に引き出し、筋力アップや痛みをとる効果があると言われている。肩こり等にも効果があると言われている。

研削研磨

材料の表面を砥石や布で削ったり磨いたりすること。研削は表面の異物を除去したり寸法を調整したりする為表面の除去量が多い。研磨は除去というより、表面処理の為に磨く。研削の表面粗度は粗く、研磨の場合は細かく滑らか。チタンの研削研磨は発熱を少なくする事が大事。(熱伝導率が悪い為局部的に熱されやすく焼き付きやすい。)冷却剤を十分に使用し、研削研磨速度を低くする。

コイル

圧延、又は伸線により製造してコイル状に巻き取ったストリップまたは線。チタンコイルには、ホットコイルとコールドコイルがある。

高強度チタン合金

α-β合金(64合金)とβ合金(15-3-3-3合金)があるが、α-β合金の方が強度には、優れているが、難削であり、曲げ加工なども難しく、歩留りが悪くなりがちである。

抗菌性

微生物を死滅させたり、その増殖を阻止する働き。光触媒作用のある酸化チタンも抗菌性のある固体物質。少量の貴金属元素を添加したチタン合金は、その表面にアナターゼ型の酸化チタン層を容易に形成し優れた抗菌性を示す。

合金

2種類以上の金属元素からなる金属。2種類の成分金属からなる合金を2元合金という。合金を作るには固体状態で成分金属元素を必要な種類と量をまぜてから、高温度に加熱して溶解し、徐冷・凝固させて原子レベルで混合した固体とする。

コールドコイル

冷間圧延または伸線により製造してコイル状に巻き取った材料のこと。チタンの場合は、冷間圧延で製造したコールドストリップと同じ意味で使うことが多い。

 

コールドハース溶解

桶状または皿状の水冷銅ハースを用いる溶解法。電子ビーム溶解やプラズマアーク溶解では、消耗電極式真空アーク溶解と異なり、熱源を長時間自由に制御できるので、鋳込む前にコールドハースの中で所定の時間溶解が可能である。チタン合金のコールドハース溶解は、原料に混入したHDIやLDIの介在物が除去できることから、高品質が要求される航空宇宙用品部品には一次溶解に義務づけている場合がある。

ケミカルリング

腐食液を用いて材料を所定の形に加工すること。チタンのケミカルリングには、腐食液としてフッ酸と硝酸を用いて材料表面の洗浄、腐食を受けさせない部分のマスキングをして腐食する。溶解を促進し安定に腐食させるため、チタンや界面活性剤を液に添加する。腐食速度は通常、0.0254~0.0381mm/minである。航空宇宙用部品などに使用される。
さ行

焼鈍

焼なまし。焼なましの旧用語。

酸化皮膜

酸素と結合して酸化物が表面に生成した膜。チタンの酸化皮膜は、常温大気中において表面に数nmの厚みで非常に強固に生成し、これがすぐれた耐食性などを生み出す。掻きキズなどで酸化皮膜を除去しても、自動的に瞬時に酸化膜が生成するのでチタンの表面特性は損なわれない。酸化皮膜の厚さは、加熱や陽極酸化により厚くできる。酸化皮膜の厚みにより、表面の色が決まる。

全面腐食

均一腐食ともいう。金属の表面全体にわたってほぼ一様に腐食される腐食形態。耐食性の低い金属や強い腐食環境下でおこりやすい。

遷移相

平衡状態図には記載されていない非平衡相。時効にともなう析出過程においては、直接平衡相が析出するよりは、合金元素濃度が低く構造は類似した相として析出するほうが、エネルギー的に有利になる場合がある。そのため、最初準安定相として析出した後、安定相に遷移する経路をとる事がある。この準安定相を遷移相という。チタン合金では、w相・β'相などがある。

最高使用温度

材料が使用に耐えるもっとも高い温度。使用環境(酸化の問題)や応力の負荷状況(静的な応力の高温引張りまたはクリープか、変動応力の疲労か)により異なる。高温で使用する場合は、その他に、材料が破断するまでの時間や、破断しない場合でも、一定時間後のひずみ量が問題になる。チタン合金の最高使用温度はTi-5.5Al-4Sn-4Zr-0.3Mo-1Nb-0.5Si-0.06C合金の590℃である。

酸化チタン

通常は二酸化チタンをさす。白色顔料として大量に利用されている。(天然ルチルや合成ルチルを原料として製造されている。)白色ペイントや化粧品等に広く用いられていて、近年では光触媒としても注目されている。

酸洗

サンセン[pickling] 酸洗いともいう。
酸を用いて材料の表面を化学的に除去すること。
金属材料の脱スケール、表面処理の前処理、仕上げ処理など一般に多く使われる。

酸洗肌

[pickled surface]
酸洗した材料の表面のこと。AP仕上げ、ダル仕上げを行った表面と同じ。純チタンの場合は通常、金属光沢はなく、鈍い色の銀白色で、ステンレス鋼の表面色より灰色がかっている。梨地肌ともいう。

シーム溶接

溶接材料を上下電極で挟み込み、電極を回転させながら溶接電流を流す抵抗溶接。 加圧部の溶接材は、溶接電流による接触抵抗熱により分子拡散して接合する。大気中でシールド(遮断)無しでも可能。ティグ溶接に比べ疲労強度の要求が少ない所に適している。

シームレス管

シームレス管はその名前の如く継ぎ目なしで材料を削り出し、引き抜き加工をした製品ですセミシームレス管は、溶接管を継ぎ目を解らなく研磨したもので、溶接管とは溶接部分がそのままの状態のもの。

四塩化チタン

[titanium tetrachloride ,  titanic chloride]
 TiCl4。無色透明の液体。融点-25℃。沸点136.4℃。湿った空気中で加水分解し塩化水素(HCl)集の白煙を出す。
チタン製錬では中間原料として製造され、マグネシウムまたはナトリウムによって還元し金属チタンを製造する。四塩化チタンは酸化チタンをふくむ原料から塩化反応によって製造され、蒸留によって比較的容易に酸素や窒素をふくまない高純度のものが得られるので、チタンの製造に適していると同時に、白色顔料に用いられる塩素法酸化チタンの製造原料としても大量に使われている。またその他のチタン塩の製造や重合触媒としての用途がある。

歯科用材料

チタンインプラント、義歯床(入歯)やブリッジ等。軽量で口との馴染みがよく金属アレルギーがみられないので  近年普及してきている。材料にはTi-6Al-4V ELI合金が使用されている。生体適合性がよく無毒性で、強度もある。

磁化率

磁場の中に磁性体をおくと、磁性体は磁化され、ある磁化の強さをもつようになる。このときに、外から加えられた磁場の強さと、磁性体の磁化の強さの比を磁化率という。すなわち、磁化の強さをI、磁場の強さをHとすると、磁化率XはX=I/Hと定義される。

JIS(ジス)

[Japan Industrial Standard]
日本工業規格の略称。チタン関係では原材料のスポンジ規格・材料規格・分析規格のほか非破壊検査規格も制定されている。

自由鍛造

形状のついた型を使わない、通常の鍛造のこと。型打鍛造に対していう。特別な型などに拘束されず棒状などを自由に鍛伸するので自由鍛造と呼ぶ。チタンでは、鋳塊の鍛造、ビレットやスラブ製造の鍛造、各種の棒製造の鍛造などが自由鍛造である。

15-3-3-3

(Ti-15V-3Cr-3Sn-3Al合金)略称15-3。準安定β型チタン合金の代表合金の一つ。板材として用いる為冷間加工性の改善を意図して開発された。すぐれた塑性加工性と共に、時効硬化性・溶接性・鋳造性などもすぐれた万能性合金。

純四塩化チタン

チタンの工業的製法において、塩化直後の粗四塩化チタンを蒸留工程を通して99.98%以上の純度の四塩化チタンにしたもの。

純チタン

純チタンは、主として酸素含有により4種類(JIS規格1種、2種、3種、4種/ASTM規格Gr.1,Gr.2、Gr.3、Gr.4)に分類され、強度への影響が大きい酸素の上限値で決められている。1種から4種になるに従って、酸素以外の鉄、窒素、炭素の含有量はわずかに増加する傾向であり、引張強さは上昇し、伸び、絞りは低下する。

常磁性

外部磁場をかけないときはまったく磁化はせず、外部磁場をかけたときだけ、それと同じ方向にわずかに磁化される性質。通常は、強磁性や反強磁性のような磁気モーメントの長距離秩序はなく、磁気モーメントの向きは無秩序であるが、弱い磁場中ではわずかに配向して磁化され、強い磁場中でも磁化はほとんど増加しない。すなわち、磁化率はきわめて小さい。純チタン及びチタン合金は常磁性体である。

真空蒸留

減圧蒸留ともいう。装置内をポンプで排気して減圧(通常1000~0.1Pa程度)し、当該物質の沸点を下げて効率的に蒸発させる手法。チタン地金製造の過程で、この手法が利用されている。

スエージ加工

スエージングともいう。棒・線・管などの金属材料を工具の間で圧縮する加工。回転しながら圧縮加工するのがロータリースエージ加工である。通常冷間で行う。純チタンの棒・線の小ロット加工に使われる。

ストリップ

条ともいう。帯状の長い板、通常 コイル状に巻き取られている。熱間圧延したものをホットストリップ、冷間圧延したものをコールドストリップという。チタンのアメリカの規格ASTMでは、幅が24インチより狭く板厚が0.187インチ以下の板をストリップと定義しており、特に寸法を規定していない日本とことなる。

接合

接合技術とは物と物とをくっつける技術で、機械的締結、溶接、拡散接合のような圧接、はんだ付けのようなろう接および接着剤を用いる接着技術がある。チタンを接合する分野では航空機機体およびエンジンで多くのチタン製ネジなどを用いる接合技術、化学プラントなどで使われる溶接、爆着、熱延圧着などが用いられる。また、発電所復水器の熱交換器用純チタン管はTIG溶接で連続的につくられた溶接のままで使用されている。

穿孔

材料に孔をあけること。穿孔には、切削による方法、プレスで材料を押し広げて孔をあける方法、プレス切断による方法などがある。チタンの穿孔には、発生する熱を蓄積しないように切刃部に切削油を供給する穴をもつ高速度鋼(ハイス)のドリルが適している。硬さの大きいチタン合金には超硬ドリルも使用される。プレス切断による方法は薄板に使用される。この他に、高圧水を使用するウォータージェット・ガス・アーク・レーザー・放電加工により穿孔することもできる。

スポット溶接

抵抗溶接の一種で、上下に電極のある一個所で重ねた材料を溶接すること。条件によっては、大気中でシールド無しでも可能。点溶接ともいう。

スポンジチタン

クロール法で製造された多孔質・スポンジ状のチタン地金。破砕しインゴット製造の原料となる。
なお、1990年代まではナトリウム還元法で製造されていたチタン地金もあり、同じような性状なのでこちらもスポンジチタンと称していた。

成形加工

板形状の素材から希望する形状に変形すること、広義には、板形状だけでなく管・棒・線などをふくむ素材を切削でなく変形により希望する形状を得る方法のこと。板の成形加工には、曲げ成形、深絞り成形、張出し成形、伸びフランジ成形などがある。純チタンの板の成形は、ステンレス鋼など他の金属と比較して劣るとはいえないので、適正な条件を見つければ常温で同じ形に加工できる。加工が難しい場合には純度がより高い材料を使用し、高い温度で加工する。チタン合金板の成形加工は、純チタンと比較してむずかしく、常温での加工性が劣り変形抵抗も大きいので一般に600℃以上の高温で行う。

スリット

広幅のストリップをより狭い所定の幅のストリップに連続的に切断すること。チタンでは薄肉溶接管製造用のフープをつくるときに広幅のストリップからスリットにより製造する。

生体適合性

生体適合性:[biological conformity]
人体に埋め込まれても体液に腐食されず、無毒であり、長時間の使用に耐える材料の性質。
金属材料ではチタンもステンレス鋼やCo-Cr-Mo合金と並んで生体適合性があり、機械的性質などを考慮すると、もっともすぐれた生体材料である。

切断

材料を切る事。一般的な切断方法として、鋸切断・シャーリング切断・高圧水で切断するウォータージェット切断の機械的切断方法と、ガス切断・プラズマ切断・レーザー切断等の熱的切断方法がある。板の厚みや径の大きさによって、切断方法や切断可能な機械も変わってくる。

切削

材料を刃物で削ること。機械加工ともいうが、機械加工は切削以外の切断などをふくめて広く使うことがあるので、機械加工の一つを切削と考えて良い。チタンの薄い切り粉や微粉は表面積が大きいので、火花などの着火源により容易に発火するので注意が必要。

塑性加工

材料に荷重を加え変形させ、荷重を除いても残る変形を利用する加工。塑性加工には回転するロール間で変形させる圧延加工などがある。

 

 

た行

チタン粉末

直径が約300μm以下のチタン粒。チタン粉末には、スポンジチタンを破砕してつくるスポンジチタン粉末。チタンを水素化して破砕し脱水素するHDH粉末、滴下する溶湯に高速アルゴンガスを吹付けてつくるガスアトマイズ粉末。高速回転するチタン電極を溶解してつくる回転電極法粉末などがある。チタン粉末製品の特徴は、歩留りの向上と工程短縮によるコスト低減。切削費の低減、溶解法では不可能な高性能チタン合金の製造などがある。

電気抵抗

物質に電圧Vを加えたとき電流Iが流れ、電圧Vと電圧Iとの関係が式V=IRで示されるオームの法則がなりたつ。この式のRを電気抵抗と呼ぶ。単位はΩである。なお、金属の電気抵抗は、電荷を運ぶ電子が物質中に移動する過程で、結晶格子の熱振動や不純物の存在などによって散乱する結果生じる。したがって、合金の電気抵抗の方が純金属よりも一般に大きい。

電解槽

電解液(水溶液や溶融塩など)を入れ、電解を行う容器。容器と電極・電解液・隔膜などを含めた電解のための装置全体をいうことが多い。

チタンクラッド材料

チタンのすぐれた耐食性を利用すると共に、コスト低減、力学的性質の補完、他の機能性能との併用をはかるため、チタンを表層として他の材料と合せ接合したクラッド材。

抵抗溶接

接合する部分に大電流を流し、発生する抵抗熱で加熱し圧力を加えて接合する方法。スポット溶接とシーム溶接は、抵抗溶接である。チタンの抵抗溶接は、普通鋼と比較して電気抵抗が大きく発熱しやすく、熱容量が小さく加熱しやすいので有利である。重ねた材料上下の電極で加圧して溶接するので、溶融部に大気をまきこむ恐れなく、シールドガスは不要である。

チタンクラッド鋼板

チタンを鋼板に接着した合わせ板。

耐力

降伏点が明瞭にあらわれない金属材料の引張試験においては、0.2%の永久ひずみを生じる応力を0.2%耐力として、降伏強さのかわりに用いる。
チタンの耐力は大きく、普通鋼の179(N/mm2)に対して、純チタンは277(N/mm2)、合金は909(N/mm2)である。

耐食性

金属が腐食に耐える性質。酸・アルカリ・海水といった腐食性の水溶液中で金属が溶解する場合と、湿度の高い空気中に放置した場合に金属表面に酸化被膜すなわち錆が発生して、金属が侵される場合とがある。純チタン・チタン合金は、実用金属材料の中で最も耐食性に優れている。(金や白金を除く)多種多様な環境で極めて安定した不動態被膜で保護され、海水中では白金に次ぐ耐食性を持つ。塩化物濃度の比較的高い領域の酸化性雰囲気で極めて安定した耐食性を持つ。

 

耐食材料

耐食性のすぐれた材料。耐食性はチタン材料の基本性能であり、全てのチタン材料は耐食材料の側面は備えている(例外あり)が、他の特性機能が主役を演じる場合は耐食材料と呼ばれない。耐食材料と呼ばれるのは、工業用純チタン・耐食チタン合金などがある。

耐摩耗性

材料の磨耗に対する抵抗性のこと。材料の表面が、固体や粉体などと動的に接触する、いわゆる摩擦によってすりへることを磨耗といい、磨耗の形態には、凝集磨耗・アブレシブ磨耗・腐食磨耗・疲労磨耗などがある。これらの磨耗に耐えるようにするため、種々の表面改質処理が施されるが、浸炭や窒化などによって材料表面に硬化層を形成させるのが一般的な方法である。
純チタンやチタン合金は同種金属と焼付きを起こしやすく、金属材料の中では耐摩耗性に劣るという欠点があるので、湿式めっき・窒化・ホウ化などの熱拡散法、肉盛溶接法、溶射、CVDやPVD、それにイオン注入といった表面改質法により耐磨耗性の改善がはかられている。

脱水素処理

材料に含まれる水素を高温真空中にて除去すること。チタンの脱水素処理は、製造加工中に水素を吸収した鍛造品や板を真空炉の中で高温に加熱し、通常100ppm以下にする。脱水素は約550℃以上で活発になる。高い温度程良いが、最終熱処理より低い温度で行う。

脱スケール

金属表面の酸化物層の除去。チタンの脱スケールは、熱間圧延・熱間鍛造など熱間加工をした後、またはそれらを熱処理したあと行う脱スケールの方法として、研削研磨・ブラスト処理・ソルトバス処理・酸洗、及びそれらの組合せがある。

ダル仕上げ

AP仕上げともいう。表面処理の種類の一つで、光沢の無い鈍い色の表面の状態またはそれを得るための表面処理。チタンの場合は、酸洗仕上げまたはロール仕上げをして酸洗肌・梨地肌とする。

 

鍛造

圧縮力によって金属素材に形状を与える金属加工技術の一つ。金属素材を打撃・加圧することで、目的の形状を造ることを「鍛造」と言います。他の加工法に比べ、より粘り強く衝撃 破壊を起こしにくい強度的に優れた性質(靭性)を持った製品を得ることが出来る。

チタン

原子番号22。融点1668℃。密度4.51g/㎤。強固で容易に再生可能な不動態皮膜による完全な耐食性(流動海水中 にて)。比重はアルミニウムと鉄のほぼ中間。用途→純チタンが化学プラント・海洋土木・食品工業・  眼鏡フレーム等の民生品・ゴルフクラブや釣具等。合金が航空機の機体材料やジェットエンジンのタービンブレード、航空宇宙関係の材料等。最近では酸化チタンの抗菌性や光触媒作用も注目されている。

チタン鉱石

チタンを採算が取れる限界の濃度以上を含む鉱石。チタンは鉱石中に酸化物の形で存在し、組成や含有量などでいくつかの鉱石が存在する。ルチル・リューコクシン・イルメナイトが現在利用されている。

チタン合金

純チタンに合金元素を添加して耐食性、強度、耐熱性等の特性を改善・向上させたもので、その目的によって耐食チタン合金、高強度チタン合金に分類することが出来る。

多相合金

複相で構成される合金。チタン合金においては、基質のα、β相の他に多くの析出相が生成するので、ほとんどの実用合金は多層合金である。

チタン材料規格

チタン材料の取引に際して必要な品種・種類・品質基準等を定めた規格。日本工業規格のJIS・アメリカの規格ASTM・アメリカの宇宙航空機材料の規格AMS等がある。国際的によく使われているのはASTMであり、JISはASTMとの整合性を取るべく改定が行われた。(2001年版)

チタン酸バリウム

高い誘電率を持つセラミック。代表的なセラミックス材料の一つである。劇物指定。分子式BaTiO3、分子量233.23。融点1620℃。CAS番号12047-27-7。常温常圧では白色の結晶性粉末。水には殆ど溶けない。常温における比誘電率が1200と大きいためセラミックコンデンサーとして使われる。また圧電係数も大きいため、その圧電効果を利用して圧電素子として使われる。

チタン非破壊検査規格

チタンおよびチタン合金の非破壊検査規格は、「JIS H 0515, 0516」にチタン管の過流深傷検査と超音波探傷検査が「JIS Z 2306, 3107」に放射線透過試験に関する事項が定められている。

チタンメッキ(コーティング)

表面硬度が高くなり金属アレルギーが起こりにくくなる。表面装飾一環(窒化チタン)の場合、美しい金色となる。更に着色が可能(緑や青等)。科学的に安定しており腐食しにくいため耐薬品性が高い。

窒化チタン(TiN)

TiNの用途としてよく知られるのは、切削工具、機械部品、プラスチック成型、スポーツ用品、装飾品などのコーティング用途。特に切削工具ではもっともよく見るコーティングで、刃の部分に独特の黄金色がついているものはほとんどがこのTiN(窒化チタン)の膜です。色が金色であることから装飾品に使われることもある。最高使用温度は一般に600℃までとされ、コーティングとしては硬度は2000前後~2300程度まで出ることが知られている。

電解

電気分解の略。電解質溶液や溶融塩などイオン導電体に一対の電極を挿入し、これに通常直流電源をつなぐと陽イオンは陰極へ、陰イオンは陽極に向かって移動して電流が流れ、その結果電極面とイオン導電体の界面で化学変化がおこる現象を電解という。

電解研磨

材料の表面を電気分解で除去し、なめらかな表面を得る方法。通常、機械的に検索研磨研磨した後に電解研磨を行う。表面の凹凸をなめらかにするとともに残留する研磨残渣を完全に除去できる。短時間で研磨面の光沢が得られる長所があるが、処理できる材料の面積は小さいものに限られる。

チタンの電解研磨は、チタンが酸化されやすく表面に強固な酸化皮膜が形成されるので高い電圧により行う。エチルアルコールにイソプロピルアルコール・塩化アルミニウム・塩化亜鉛を加えた、水を含まない電気分解用液が適している。

透磁率

[magnetic permeability]
強さHの外部磁場中に磁性体を置いたときに、磁性体の内部に発生した磁場を磁束密度Bで表示した場合、BとHとの比μ=B/Hをその磁性体の透磁率という。

鋳造

溶融させた金属を鋳型に流し込んで、鋳型の形状のとおり凝固させて金属を製造する方法。 鋳造は複雑な形状のものを作製できるというメリットがある。その反面、強度のバラツキが大きかったり、 残留応力が発生しやすいというデメリットもある。

TIG溶接

不活性ガスの雰囲気中で非消耗のタングステン電極と母材との間に発生するアーク熱により接合する方法。チタン溶接の主流。コンタミネーションを防ぐため、ガスシールドが最も重要。

電解複合研磨によるチタン鏡面仕上げ

電解複合研磨は、電解により生成した酸化皮膜でチタンと砥粒の化学反応を抑制し、砥粒で凸部の酸化皮膜を部分的に除去して、露出した部分に電流を集中させることで効率的に一様なチタンの鏡面を得ることができる研磨方法。鏡面仕上げが難しいチタンも、電解複合研磨なら平均粗さ1nmの鏡面化が可能。
な行

熱延板

熱間圧延して製造した板製品。広義にはホットストリップも含む。純チタンの熱延板は、鋳塊からまずスラブを作り、その後、厚板圧延また連続熱間圧延によりつくる。生産性を上げ、コスト削減のため製鉄所の鉄鋼用設備が使用されている。チタン合金の場合は、β合金を除き、すべて熱間で圧延する。薄くなると、重ねてそれを鋼板で全周をつつみ熱間圧延をする。

伸び

引張試験における変形量を表す値。変形後の引張試験片の標点間距離Lと変形前の標点間距離Loを用いて次式で表される。e=100x(L-Lo)/Lo (%) 弾性変形範囲内を弾性伸び、局所的なくびれを生じない範囲の伸びを一様伸び、破断までの伸びを破断伸びという。純チタンの伸びは酸素・窒素・炭素などの不純物元素量の増加により著しく低下する。純チタンでは18~30%程度の伸びであり、(→引張強さ)、純ニッケルや純アルミニウムで得られる40~50%の伸びと比べると小さいが、ヨード法で作製した高純度のチタンでは50%をこえる大きな伸びを示す。

熱処理性

 

金属材料を熱処理することによって、所期の性質が適確かつ容易に得られる場合を熱処理性があるという。Β型チタン合金も熱処理性にすぐれており、溶体化処理と時効処理を組合わせると析出硬化し、高い強度を得る事ができる。

熱伝導度

熱伝導率・伝導性ともいう。物体内の単位面積の等温面を通って、これと垂直な方向に、単位時間に流れる熱量と、その方向の温度勾配との比。金属は自由電子により熱が伝達されるので、一般に大きな熱伝導度を示すが、チタンの熱伝導度は、銀や銅に比較すると小さく、それらの5%程度である。

梨地肌

酸洗肌。表面の状態の一つで、鏡面仕上げとは異なり、ザラザラした表面が特徴。酸洗した後の表面が、梨に似ている。

ナトリウム還元法

スポンジチタン製造の一方式。四塩化チタン(TiCl₄)をナトリウム(Na)と反応させ、TiCl₄の塩素をNaと結合させて金属チタンを得る方法。

ニアα型チタン合金

スーパーα合金ということもある。Α相を主体とし少量のβ相を含む組織で、高温強度の向上をはかった耐熱チタン合金。合金の組織による分類名ではあるが、用途もほぼ特定されるのが本合金の特徴である。耐圧チタン合金は、元素の拡散速度と相安定性の利点から、α相単相合金として開発されたが、α相での固溶強化のみでは同時に脆化が生じることが明確にされ、少量のβ相をふくむ組織での合金設計に方向転換して、着実に耐用温度を高めた経緯がある。この名称は、α単相に近い組織であることから名付けられた。

二塩化チタン

融点1035℃。黒褐色の結晶。潮解性があり、空気中に放置すれば塩酸とチタンの酸化物に加水分解する。三塩化チタンを水素中で440℃に加熱すれば、2TiCl3=TiCl2+TiCl4の不均化反応によって粉末状の二塩化チタンを得る。

熱安定性

耐熱性ともいう。高温で使用される材料に必要な性質である高温強度・クリープ強度・疲労強度・耐酸化性などが高温で長時間維持されること。金属材料の多くは、機械材料や構造用材料として常温付近で使われるが、火力発電のボイラー蒸気タービン、ガスタービン、石油化学工業の反応装置、ジェットエンジン、自動車のエンジンなどの高温部を構成する材料は500℃から最高1400℃で使用されるので、それぞれの温度で長時間の使用に耐えること、すなわち熱安定性が必要である。これらの目的のためには耐熱鋼や耐熱合金が使われる。
チタン合金では、α型チタン合金が熱安定性にすぐれ、耐酸化性では550℃、強度的には最高600℃までの使用が可能である。

熱化学処理

略称TCT。水素を一時的な合金元素として利用し、組織制御をほどこす熱処理。

熱間圧延

材料を高温に加熱し、圧延する方法。チタン材を熱間圧延する場合、一般的には純チタンで700~900℃、チタン合金で1000℃以上まで加熱される。

熱間加工

材料を高温に加熱して、塑性加工をすること。熱間で加工すると、一般に加工性が向上して割れにくくなり、変形抵抗が低下して加工しやすくなる。チタンの熱間加工には、熱間鍛造・熱間圧延などがある。

熱間成形

板を温間よりさらに高温に加熱して行う成形加工。チタンの場合、約600℃以上の成形をいう。

熱間鍛造

高温で行う鍛造。チタンの鍛造は高温で行う事が通常なので、ほとんど全て熱間圧延と言って良い。純チタンの場合は加工性が良いが、チタン合金の場合は難しい。加熱してハンマーで叩き、金属内部の空洞をつぶし結晶を微細化し結晶の方向を整え、強度高めると同時に目的の形状に成形する加工技術。

熱交換器

熱交換器というのは、温度の異なる2種類の流体の間で高温側流体の、熱エネルギーを低温側の流体に伝える装置のこと。一般的には、2流体の間を金属板などで隔ててその金属板を通して熱エネルギーの伝達が行われる。チューブアンドシェルタイプの熱交換器が多いが、プレート式熱交換器も広く一般化している。

熱処理

金属材料に加熱・冷却の熱履歴を加えることにより、材料の諸特性を変化させる処理。焼きなまし・焼き入れ・容体化処理・焼き戻し等がある。

熱分解

有機化合物などを酸素やハロゲンなどを存在させずに加熱することによって行われる化学分析である。チタン関係では、四ヨウ化チタンを約1300℃で熱分解して、高純度チタンを得るのに利用されている。(ヨード法)
は行

非鉄金属精錬

[non-ferrous  metals  refining]

銅・亜鉛・ニッケル・コバルトなどの非鉄金属は鉱石を硫酸などで溶解し、その溶液中で電気分解することにより、液中に溶存している目的とする金属を陰極に析出させ高純度金属を得ている。これを電解採取という。銅を除く他の非鉄金属の電解採取では、陽極に貴金属を被覆した純チタン(工業用純チタン)が用いられている。また、二酸化マンガン(MnO2)の電解製法の場合にも陽極材として純チタン板が使われている。硫酸マンガン電解液中で電気分解し、純チタン製陽極板上にMnO2を析出させてつくられている。

高純度の銅は不純物の多い粗銅を2回の電気分解によりつくられている。1回目の電解は銅鉱石を処理した粗銅を陽極にして硫酸酸性溶液中に溶かし、溶出した銅イオンを陰極(母板という)に析出させ、それを母板から剥離して純度のよい銅薄板(種板という)をつくる。2回目の電解では陽極は粗銅であるが、種板を陰極にしてその上に高純度銅を析出させて電解銅を得ている。1回目の電解での母板に純チタン板が検討された。電子工業などで用いられる高純度銅箔は純チタン製ドラムを陰極にして、その表面に銅を析出させてつくられている。チタン表面に析出した銅を剥離しやすいからでもある。

ピッチ

[pitch]

石炭・石油・木材などの有機物質の乾留によって得られるタールを蒸留したときの釜残渣。石炭からのピッチはコールタールピッチ、石油からのものは石油ピッチといい、石油ピッチは加工されてアスファルトになる。通常単にピッチというときはコールタールピッチをさすことが多い。粘結剤のほか鉄材・木材などの防水・防錆・防腐などのための塗料として用いられる。

チタン製造に関しては、かつて団鉱塩化法で四塩化チタンを製造していたときに団鉱製造の粘結剤として用いられた。

ビーチャー法

[Becher process]

イルメナイトから合成ルチルを製造する方法の一つ。R.G.Becher らによって開発され、オーストラリアのWestern Titanium 社などで工業化された。

イルメナイトをロータリキルンで加熱し、炭素によってイルメナイト中の酸化鉄を金属鉄の状態にまで還元し、これを塩化アンモニウム(NH4Cl)水溶液中で攪拌しながら空気を吹きこんで鉄を酸化させて微細な酸化鉄として分離除去する。酸化鉄が除去された生成物は約2%程度の薄い硫酸溶液で残留する鉄とマンガンを溶出させ、ろ過・洗浄・乾燥して製品とする。酸化チタン(TiO2)92%程度の黒色合成ルチルが得られる。

非金属介在物

[non-metallic inclusion]

一般的には、金属材料の製造過程で混入・生成し、除去されずに介在してしまった酸化物・窒化物・硫化物などの第二相。一種の材料欠陥とみなされている。チタン材料における介在物は、他の金属材料にくらべて、やや特異な面がある。

チタンで酸素・窒素などの溶解度が大きく、凝固過程で酸化物や窒化物を生成する可能性は少ない。さらに、固相における冷却過程での変態により固溶限が減少して析出する挙動もおこらない。このように、チタンは製造過程で介在物を生成する可能性は低い材料である。一方、チタンは主として消耗電極式真空アーク溶解で溶製され、低い過熱温度と短い滞留時間という溶解条件にさらされる。そのため、原料に一度混入した介在物を低減させたり、高融点添加材料を溶かしこむのは不得意である。介在物の主な成因は、原料に混入・添加したものの溶け残りである。

このように、チタンには他金属にみられる非金属介在物は少ないが、溶解せずに残留した介在物があり、それらはLDIとHDIに分類される。

微細粒超塑性

[fine grain superplasticity]

金属材料が超塑性を発現する原因のうちの一つ。数μ以下の微細な結晶粒からなる金属材料を、材料の融点の2分の1近辺の温度で、ゆっくり(10  -2~10  -4  s  -1 のひずみ速度で)塑性変形させた場合、数100~数1000%のきわめて大きな塑性伸びを示す現象。

加工温度での結晶粒の成長速度が遅いことが必要条件である。

 

比重

[specific gravity]

ある物質の密度と標準物質の密度との比。標準物質としては、普通は4℃の水(密度は0.999973g/c㎥)が用いられる。4℃の水の密度はおおよそ1g/c㎥なので、実用金属の比重は、密度と同じ量の無名数として扱う。

 

パイプ

管のこと。厚肉の管とか、大きい直径の管をいう場合が多い。アメリカの規格ASTMでは、管の寸法に関係なく、復水器と熱交換器用の管をチューブ、それ以外の管をパイプという。

バイモーダル組織

[bi-modal microstructure]

等軸α組織と針状α組織の共存する組織。通常、二重溶体化処理をほどこして調整される組織である。α-β二相共存温度域の高温側で溶体化処理をほどこした後、低温側での溶体化処理をほどこす。前者の処理により等軸α、後者の処理によりβ相内で針状α相の析出が生じ、両組織の共存する組織が得られる。この組織への制御により、亀裂の発生と伝播に関連する両特性の同時改善が可能になる。

バウシンガー効果

[Bauschinger effect]

金属材料に弾性限以上の引張応力を加えて塑性変形させた後,逆方向に応力を加える,すなわち圧縮応力を加えると,加工硬化しているのにもかかわらず,2度目に引張応力を負荷したときに示すであろうはずの弾性限よりもはるかに小さな応力で塑性変形する現象。その原因には諸説あるが,圧縮応力による変形の場合,引張応力による変形プロセスの逆をそのままたどるのではなく,むしろ駆動力になる成分が加わるとして説明されている。この効果は,材料の動的な機械的性質である疲労と密接な関係がある。

破壊靭性

[fracture toughness]

亀裂をもつ材料の,破壊に対する抵抗力を破壊靭性といい,これを定量的に表すパラメータを破壊靭性値という。金属材料では,内部に亀裂が存在すると,材料に平均的に作用する応力が降伏応力以下であっても脆性破壊が発生し,その発生条件は,破壊時の亀裂長さCcと応力σfで定まるKc=σf√πCcで与えられる。このKcが脆性破壊の発生を支配する材料定数で,破壊靭性あるいは臨界応力拡大係数とよばれる。

[foil]

フォイルともいう。板厚が0.2mm未満の極薄板。 純チタンおよびβ合金の箔は冷延により製造可能であり、10μm以下の厚みの箔が製造されている。 カメラのシャッター膜には1960年代から採用されており、音響製品の振動板などの用途がある。

発色

[coloring]

材料の表面が色を出すこと。チタンの表面に大気酸化法・陽極酸化法により酸化皮膜をつけると、膜の厚さにより種々の色が発色する。膜厚が薄い方から厚い方へ、ゴールド・ブラウン・ブルー・イエロー・パープル・グリーン・グリーンイエロー・ピンクの順で発色する。マスキングなど工夫をこらすことにより、複雑多種な色を持つ鴨などの鳥や浮世絵などが陽極酸化法でつくられている。硫酸とフッ酸を組合せた化学酸化法で黒色も得ることができる。チタン窒化物の黄金色はイオンプレーティング・スパッタリング・イオン注入で得られる。

 

発色性

[coloring  ability]

金属の表面に酸化皮膜を形成させ、種々の色を人工的に発色させることができる性質のこと。発色の原理は光の干渉によるもので、白色光による干渉の場合、明暗の条件が波長により異なるために、皮膜の厚さにより異なる色が発生する。しゃぼん玉や水面上の油膜など、薄膜の色もこの干渉色である。

チタンを陽極酸化させて、表面に薄い酸化皮膜(TiO2)を形成させると、その厚さによって、種々の色を発色させることができる。

バッチ

[batch]

「一窯分、一塊り」などの意。

現行のクロール法によるチタン地金の製造では、1反応容器ごとにつくられる地金の塊をバッチという。

バッチ法

[batch process]

容器の単位ごとに進めるプロセス。連続法と対比される。現行のクロール法によるチタン地金の製造では、還元・真空分離などの工程は連続化が困難でバッチ法によっている。一般にバッチ法は連続法にくらべ生産効率が低いので、これらの工程の連続化は、コストダウンのための大きな問題である。

張出し成形

[stretch forming]

板状素材の成形加工の一つ。面内で2軸引張りを加えて成形する方法。板の周囲を固定して、ポンチや液圧で表面積をふやし、ポンチやダイの形状に成形するので、周辺部から材料は流入せず板厚が薄くなる。

一般に、加工硬化が大きい材料は張出し性にすぐれている。張出し性は通常エリクセン値で評価される。

純チタンの張出し成形は、チタン全需要の約5%であるプレート式熱交換器板に使う。純チタンは加工硬化が小さいので張出し性はステンレス鋼ほどよくないが、純度を上げることや結晶粒を大きくすることにより改善できる。

半導体

常温での電気伝導度は金属に比例するとはるかに小さいが、温度が高くなるにつれて増加し、高温ではかなり大きな値となる物質。電気伝導度が導体と絶縁体の中間に位置することからこの名前がつけられた。半導体では、熱エネルギーによって、価電子帯の電子が 励超されエネルギーギャップを飛びこえて伝導帯に移りその結果、伝導帯に移った電子と、価 電子帯にできた正 孔とが電荷のキャリアとなって電流が流れる

反応容器

[reaction retort , reduction vessel]

そのなかで化学反応などをおこさせる容器。種々の製造業で各種の反応容器が使用されている。

チタン地金の製造では、クロール法の工程で、反応容器を使用する。生産性向上などのため、近年この反応容器は大型化され、1容器で4~10トンのチタンを製造できるものが主流になっている。形状・寸法・材質・使用温度などはつぎの通り。

形状は円筒形で底部は半球に近い形、上部は脱着可能で密閉化可能の蓋つき。寸法は10トン用で内径約2m、深さ約5m、肉厚約30mm。材質はオーステナイト系ステンレス鋼が主流。使用最高温度は約1050℃。

非磁性材料

[non-magnetic material]
磁性を示さない材料。正確には、強磁性材料の反義語で、常磁性体と反磁性体とをふくむ。チタンはα相、β相のいずれも非磁性で、すべてのチタン合金が非磁性材料である。そのため、強磁場中で強度を必要とする用途に適している。

ビッカース硬さ

対面角が136°のダイヤモンド製の四角錐圧子を用いて、これを一定荷重で試験片に押し込み、逆ピラミッド型のくぼみをつけたときの、荷重Fと永久くぼみの面積Sとの比F/Sで定義される硬さ。硬さの記号はHv。なお、JIS規格には、試験荷重は50gfから50kgfまでが規定されており、荷重が50gfから1kgfまでのものはマイクロビッカース硬さとして区別されている。

引張強さ

[tensile strength]

抗張力ともいう.引張試験における最大引張荷重FMAXを試験片平行部の原断面積A0で除した値σB. σB=FMAX/A0.

純チタンの場合は,純度によって270~620MPaの幅がある.酸素・窒素・炭素などの元素をふくむと強度がいちじるしく高くなるが,その反面延性が低下する.最密六方構造のhcp相を基本とするα型およびニアα型合金では500~1150MPaである.体心立方構造のβ相を安定化させる元素であるバナジウム・モリブデン・クロム・鉄などをふくみ,熱処理による時効硬化性のあるα-β型合金では650~1300MPa程度の引張強さであり,β安定化元素を多量に含有し,高い時効硬化性を有するβ型合金では1200~1500MPaの引張強さが得られる.

 

不動態

金属やその合金を腐食性の水溶液、たとえば酸の中に入れた時、熱力学的には腐食されるはずのものが腐食されない状態。金属がイオンとして溶け出すときに酸素が発生し、この酸素が金属に吸収着されて緻密な酸化物皮膜を形成し表面全体を覆うためである。チタンおよびチタン合金の耐食性がすぐれているのは、この不動態酸化皮膜が形成されるためである。

BA仕上げ

[BA finish]

BAはbright annealedの略。

光揮焼なまし仕上げのこと。チタンの場合は、真空焼なまし仕上げのこと。BA仕上げした表面をBA肌ともいう。

粉末冶金

金属製品を作る加工方法の一つ。金属粉末を使用した製品に関連する技術分野の総称。
具体的には、金属粉末の製造、金属粉末を使用した製品の製造・特性改善・用途開発などの技術分野をいう。
チタンの粉末冶金は、チタン粉末の製造法、粉末を利用したチタン材料の改善、自動車部品などへの適用などチタン粉末に関する全ての分野を含む。

β焼きなまし

完全焼きなまし。Β域へ加熱して焼きなますこと。Β合金には使用するが、α-β合金にはあまり使わない。

放電加工

加工する材料と電極を液の中につけ、その間に電気を流して、加工する材料表面に火花放電させ、金属を溶かしまた一部蒸発することにより材料を除去して、希望する形状に加工する方法。

ホットコイル

熱間圧延または伸線により製造してコイル状に巻き取った材料。チタンの場合は、熱間圧延で製造したホットストリップと同じ意味で使うことが多い。

板状αコロニー組織

[α plate colony microstructure]

マルテンサイト組織の方向がそろったコロニー組織において、冷却過程で並列に板状のα相の析出が生じた組織。鋳造品や粉末冶金合金など、高温から徐冷されるプロセスで製造れる場合に生じやすい組織である。

爆発成形

[explosive forming]

板状素材の成形法の一つ。火薬の爆発エネルギーを利用し、衝撃波のエネルギーで希望する形状に形づくる方法。チタンへの応用はまれである。

 

腐食

腐食環境にある材料が、環境との相互作用によって、化学的または電気化学的に浸食され、その機能が劣化する現象。

ハーフ合金

Ti-3Al-2.5V合金。合金元素量が、Ti-6Al-4V合金の約半分である。チタン合金61種で、α-β組織を持ち、チタン合金の中では中強度で耐食、溶接性、成形性に優れている。

プレート

板の事。チタンでは英語のプレートはアメリカの規格ASTMにおいて板厚4.75mmより大きく、幅254mmより大きい板と規定があるが、日本語のプレートは特に規定がなく、シート(薄板)と明確な区別をしていない。

爆発圧着

[explosion cladding] 爆着ともいう.二つの材料を接合する方法の一つ.火薬を爆発させてその衝撃波のエネルギーで二つの材料間に高圧力をかけ接合する方法.融点の差が大きい金属の組合せや熱膨張係数の大きく異なる金属の組合せなど,他の方法では接合が不可能な場合でも有効である.  チタンと鉄の溶接は脆い金属間化合物が生成して実用上できないので,爆着はチタン板と鋼板の合せ板であるチタンクラッド鋼板に1960年代から利用されてきた.爆発により瞬時に圧着されるので,接合面が局部的に加熱されるが極端に早い冷却をともない,実質上冷間で行われる.したがって,両方の素材の材質変化はほとんどない.また,二つの素材接合面で相互拡散が行われないため,脆い金属間化合物は生成されない.圧延圧着より高価であるが,大きい板など板厚や面寸法の組合せは自由にできる.

バックシールド

[backing shield] アーク溶接において,溶接している面の反対側の面を,不活性ガスを流すことにより大気ガスから遮断(シールド)すること,または,その治具. チタンの溶接品質は溶接時のシールドにより決まるので,バックシールドはきわめて重要である.溶接作業の面は溶接トーチからのシールドガスで遮断され,裏面はバックシールドで遮断する.溶接部の溶けた金属が貫通している場合には,とくにバックシールドを完全にしなければならない.

引抜加工

ダイスと呼ばれる工具に通して、先端から材料を引っ張り、引き抜いて小さい寸法へ変形させる塑性加。押し出されるようにして材料の形状が変化されます

比強度

比強度:[specific strength]
金属材料が示す「引張強さ」を、その金属の「比重」で割った値を比強度という。
軽くて強い性質が要求されるものにおいては、重量あたりの強度特性を評価するための重要な指標となる。

被削性

切削性ともいう。金属材料を切削加工するときの削られやすさを評価するための性質の総称。非削性をきめる性質には、切削に使う工具の寿命・切削による仕上げ面のきれいさ、切りくずの処理の容易さなどがある。純チタン及びチタン合金は他の金属に比較して高融点である。熱伝導率が小さい。ヤング率が小さい。耐摩耗性が低く焼き付けを起こしやすい等の性質を有するため、被削性は実用金属材料中では低位にある。

比熱

比熱:[specific heat]
単位質量の物質について、その温度を単位温度(1K)上昇させるのに必要な熱量。
純チタンの比熱は、鉄より約10%高く、アルミニウムの約60%です。

非破壊試験

非破壊試験とは、材料に切り欠きや圧痕などを入れることなく、材料の特性や欠陥を見る試験のことです。

表面肌

材料表面の仕上げ状態。チタンの表面肌の表現法は二種類で、酸洗肌と酸洗仕上げがあり、両方とも酸洗仕上げしたチタン表面を示す。酸洗仕上げには表面処理も含む。チタン母材の表面肌には、酸洗肌(梨地肌やダル肌)、真空焼なまし肌、鏡面等がある。

プラズマ溶接

プラズマアーク溶接は,プラズマガスと拘束ノズルによる熱的ピンチ効果を利用して細く絞ったプラズマアークを熱源とする溶接方法。TIG溶接より集中性の高い安定したアークと溶融プールが得られる。溶接操作はTIG溶接と大差はない

ヘアライン仕上げ

圧延加工後の表面にグラインダー、研磨などでヘアラインをつける二次加工のこと。

ベータチタン

β型チタン合金、略してβ合金ともいう。常温でβ単相組織が得られる合金。
結晶構造に起因したすぐれた塑性加工性を共通点とする多くの合金が開発されている。
高比強度合金として実用されている合金はすべて準安定β型に属し、安定β型に属するものは耐発火、耐食、超伝導など特殊な用途で用いられる合金である。

ポアソン比

 [Poisson's ratio]

金属材料に一軸引張応力を加えた場合,応力が弾性限以下であれば,引張軸方向の縦ひずみσzと軸と直角方向の横ひずみσyの比は一定で,これをポアソン比ν=σz/σyという.ポアソン比は,通常の金属では約0.3であり,チタンは0.34である.

ま行

摩擦圧接

摩擦亜圧接気を用いて行い、接合する材料を押し付けて発生した熱で接合する方法。

マグネシウム還元法

四塩化チタン(TiCl4)をマグネシウム(Mg)で還元してチタンを得る方法。

曲げ成形

板状素材の成形加工の一つ。希望する形状に曲げる加工。深絞りや張出しが主体のプレス成形においても、曲げ加工は必ず付随するので、良い曲げ性質をもつことは重要である。曲げ性は、加工が可能な 最小曲げ半径で表し、小さいほどよい。純チタン板の曲げ性は純度が高いほどよく、強度が上がり延性が低くなるほど低下する。

 

マルテンサイト組織

マルテンサイト変態により形成される組織。チタンの分野 では、慣用的に針状組織の方が広範に用いられ、本呼称は針状組織の一種の同意語として用いられているに過ぎない。構造から、β相の安定度に応じて、α’相とα”相の2種類のマルテンサイト組織に分類される。

MIG溶接

MIGは、metal inert gasの略。TIG溶接におけるタングステン電極のかわりに、溶接金属のワイヤーを連続的にトーチから供給して、ワイヤー先端と母材との間にアークを発生させ、その熱エネルギーで接合する方法。MIG溶接は溶接速度が大きく、TIG溶接と比較して高能率であり、厚板の溶接に用いられる。しかし、ブローホール(穴欠陥)が発生しやすく、溶接部外観は劣る。溶接ワイヤーは直径φ0.8~φ3.2mmが利用される。

 

密度

単位長さ当たり、単位面積当たり、単位体積当たりに含まれる質量のこと。それぞれ線密度、面積密度、体積密度という。単に密度という場合は、体積密度すなわち単位体積当たりの質量をさすのが普通である。純チタンの密度は4.51g/㎤であり、実用金属中では、マグネシウム・アルミについで小さい。チタン6-4合金の密度は4.43g/㎤。

ミル焼きなまし

実機焼きなましともいう。加熱・圧延プロセスを利用した多目的の焼きなまし。α-βチタン合金展伸材では、α-βプロセッシングで加工された後、700~800℃程度に保持・炉冷される処理である。組織はあまり変わらないが、残留応力は除去されている。

 

メッシュ

篩の目の大きさを表す単位。長さ1インチ(25.4mm)についての孔の数で示す。したがって、メッシュ数の多いものほど目が細かい。櫛を構成する網の針金の直径はメッシュ数により定められており、タイラー社製の標準網(2.5~325)メッシュの範囲のものがある)に準じ各国でほぼ同じ直径のものが使用されている。
や行

溶射

金属やセラミックス粒子を高温に加熱溶融し、素材表面に高速で衝突させ被覆する方法。熱源として、フレーム・爆発・アーク・プラズマがある。大気中で処理可能だが、気孔などの欠陥が多く密着性が不十分である。チタン合金の表面に12%コバルトを含むタングステン炭化物をプラズマ溶射するとしゅう動疲労が改善する報告がある。

溶接

2個以上の材料の接合部に外部から熱の発生源を加えて、溶融することにより一体にすること。溶接には、アーク溶接・電子ビーム溶接・レーザー溶接・抵抗溶接などがある。

焼なまし(焼鈍)

焼鈍ともいう。高温に加熱し、その温度を保持した後、適当な速度で冷却して(通常徐冷)し、材料の均一性を改善するための処理。この処理の目的は、総括的には再結晶、硬化と組織均一化、各論理的には機械加工性の向上、塑性加工性の改善。 特性均質化などに分けられる。

ヤング率

縦弾性係数ともいう。棒材の材料の軸方向に応力を加えたとき、弾性変形の領域ではフックの法則が成り立ち、ひずみは応力に比例する。この比例定数をヤング率という。純チタンの常温でのヤング率はステンレス鋼の約半分の大きさ。

融点

物質が固体の状態から液体の状態に変わる事を融解といい、その温度を融点という。物質が液体の状態から固体の状態に変わる温度である凝固点と同じである。チタンの融点は1680℃。金属元素のうちでは高いほうで、高融点金属に分類される。

溶解

原料を融点以上の温度に加熱して溶かすこと。金属加工では均一な所定の 組成の材料を作るために行う。チタンの溶解は、大気中の酸素・窒素などとすぐに反応するので、必ず真空中またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気で行う。

陽極酸化

酸の溶液中で金属を陽極して電解を行うことにより、金属の表面に酸化被膜を生成させる表面処理の事。さらに化学的に酸化膜を作ることにより、表面を丈夫にしたり、色を付けることもできます。純チタンの陽極酸化では、電解液にリン酸を用い、電解電圧をコントロールすることにより酸化被膜の厚さを微妙に制御できる。その結果、被膜表面と金属面からの反射光に起因する 干渉色も、種々な色を発色させることができる。

 

溶接管

板材から溶接でつくられた管。通常、継目無管より安価に大量生産が可能。チタンの溶接管は、板材をロール形成によりリング状にして、通常TIG溶接でつくられる。

溶体化・時効処理

[Solution treatment and aging]

略称STA。溶体化処理と時効処理とは通常組合せて適用される処理で、析出反応が最も効果的に進行する温度域での時効処理と組合せた処理。この処理は、高強度水準下ですぐれた延性・靭性の組合せを得るために適用される。たとえば、この処理の適用により、焼なまし材にくらべて、10~20%の高強度化が可能になる。

溶体化処理

高温に加熱保持し合金元素を固体に溶け込ませた後、急冷する処理。硬度を高める為に行われる。
ら行

冷却速度

熱処理温度から冷却する速度、処理の目的に応じて、徐冷・空冷・急冷が適用される。おおむね、徐冷と空冷は焼きなまし、急冷は溶体化処理に対応する。

冷却速度は、時効処理ではほとんど問題にならないが、処理温度が高いものほど問題になり、特に拡散変態の生成を阻止することが必要な溶体化処理ではもっとも重要な因子である。

粒界腐食

粒界またはそれに沿った部分が腐食されること。粒界腐食の原因は、金属や合金にふくまれる不純物元素や合金元素が粒界に偏析するためであり、偏析した不純物元素や合金元素が、粒界を電気化学的にアノードまたはカソードにする。粒界がアノードになった場合は、粒界自身が選択的に腐食され、カソードになった場合は、粒界に沿った部分が選択的に腐食される。ステンレス鋼中のクロムが粒界に偏析した炭素と結合して炭化物をつくるため、粒界近傍がクロム欠乏域となり、耐食性が低下する場合も粒界腐食に含まれる。

丸棒(ラウンドバー)

丸い棒。Round Bar(ラウンドバー)ともいう。

 

流動法

流動層を利用した反応プロセス。反応装置内で下部から流体を導入し、装置内の粉粒体を通過させるとき、流体の速度が大きくなり、ある速度を超えると粉粒体は流体内に浮遊懸濁し、液体と類似の性質を示すようになる。これが流動化という現象で、流動化状態にある 流動層あるいは流動床という。

リング鍛造

穴のあいたドーナッツ型素材を外径および内径側から加圧変形して、直径を大きくしリング状にする鍛造の事。

ルチル

金紅石ともいう。二酸化チタンの結晶型の一つ。融点は1830℃で酸には溶解しない。この結晶型の鉱石を ルチルと呼ぶ。

 

冷延板

冷間圧延により製造した板。広義にはコールドストリップを含む。

冷間圧延

常温で圧延すること。大きな変形はできないが,表面状態の仕上がりがよい。

冷間加工

材料を加工する前に加熱することなしに常温で塑性加工をすること。

冷間鍛造

常温において型を用いて希望する形にする鍛造。純チタンやβ合金はまれに製品により常温で型打鍛造をする。これを冷間鍛造または冷鍛という。

冷間引抜き

常温で行う引抜き加工のこと。

レーザー溶接

レーザ溶接とは、レーザ光を熱源として主として金属に集光した状態で照射し、金属を局部的に溶融・凝固させることによって接合する方法のこと。

ろう付け

母材より低い温度で溶けるろう材を接合部にインサート材として挿入し、母材にぬれさせ接合する方法。ろう材の融点が450℃以上をろう付けといい、450℃より低い場合ははんだ付けまたは軟ろう付けという。チタンの場合はろう付けが用いられる。一度に多数箇所の接合が可能。接合部の寸法変化が少なく、精密構造の接合に適する。異種材料との接合も可能。

ローラーダイス加工

上下二対のローラーを直角に組み合わせたダイスによる引抜加工(伸線加工)従来の固定穴ダイスより回転するので摩擦が減少し、小さい引抜き力で大きな加工が出来る。難加工材に適している。チタンは焼付きやすく変形抵抗が高いので、潤滑面で有利なローラーダイス加工が用いられる。

ロストワックス

鋳造製造過程で、ワックス(ろう)を利用し、精密鋳型を作る方法。ワックスで模型の型取りを行って耐火物を上塗り、脱ろうする。 ろうを取り除くことからロストワックスと呼ばれる。チタンでは小型の精密鋳物にこのロストワックスを用いた型製作が行われる。
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