材料の寸法により熱処理の効果の異なる現象。焼入性に関連しては、材料の大きさによりそれぞれの場所での冷却速度が異なり、マルテンサイト組織の生成挙動に差が生じ、厚さ方向の特性が大きく異なることをいう。材料は均質であってほしい設計者の願望を損なう、大きな問題である。鉄鋼とチタン合金とでは焼入性の意味に若干のちがいはあるが、質量効果の成因については、いずれも冷却途中で拡散変態により形成される組織と、焼戻しまたは時効により形成される組織とでは、形態が大きく異なることによる。厚さ方向での強度・硬さは同じ水準にそろえられるが、組織形態の違いは残り、特に靭性において大きな差として生じる質量効果があらわれる。