カテゴリー別アーカイブ: チタン辞典

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焼きなましと酸洗のこと。チタンでは、大気中で焼きなましした場合は必ず脱スケールのため、ショットブラストまたはソルトバス処理をしたあと酸洗処理を行うので、このように並べていう。

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ワイヤーともいう。細くて長い材料のこと。チタンでは、通常直径8mmより小さい場合にいうが、コイル状になっている場合それより大きな直径でも線という。アメリカの規格ASTMでは、線(wire)は最大断面長さが0.5~4.8mmの寸法である円またはその他の断面を持つ材料と規定している。チタンの線は、熱間圧延により製造しコイル状に巻きとられ、細いものは焼きなまし・脱スケールの後、冷間引抜きにより所定の寸法まで加工される。細いものでは直径10μm以下の線が製造されている。チタン線はメガネフレーム、各種フィルター、各種電極などに使用されている。

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靱性

材料のねばり強くて外力が加えられても破壊されにくい性質。高い強度と大きな延性をかね備えているものが靱性に富む。すなわち引張試験で得られる、応力-ひずみ曲線の下の部分の面積が大きいことである。チタン合金は靱性においても、他の金属材料と比較して何らの遜色もない。

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クリープ強さ

一定の温度のもとで、規定した試験時間後に、材料に規定したひずみを生じさせる応力。一般的には1000時間で1%、0.1%、0.01%のひずみを生じさせる応力が用いられる。クリープ強さを調べる試験では、温度を一定に保って、応力とひずみの時間変化との関係を求め、これを複数の温度条件について行い、規定時間後に規定ひずみを生じる応力をその温度でクリープ強さとする。なお、一定温度のもとで一定時間経過後に破断するときの応力はクリープ破断強という。

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金属射出成形

MIM(ミム)ともいう。金属粉末をバインダーとまぜた後、スクリューシリンダー内に供給し、ノズル(口)から押し出して型に充填して成形し、脱バインダー・焼結して粉末製品をつくる方法。比較的小さい複雑形状のものを大量につくる場合に適する。チタンの粉末が安価に多量供給されるようになると広く使われる可能性がある。

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アルカリイオン整水器

[alkaline ion making equipment]

大気汚染、環境ホルモンと健康をおびやかす要因は増える一方である。このような生活環境のなかで健康に関する関心は強く、数多くの健康食品などがあふれている。そのうちの一つにアルカリイオン水がある。これは水道水を電気分解すると水酸化物イオンが陽極側に移動してアルカリイオン水が生成する。陰極側には水素イオンが集まり酸性水ができる。アルカリイオン水は胃酸過多・下痢などの防止に、酸性水はその殺菌作用から食器洗浄などに利用できる。この電気分解に使う電極(陽極と陰極があるが、水道水中のカルシウムイオンが電極に付着するので、陽極・陰極を交互に入れかえて使っている)にチタン表面に白金を焼成したものを使う。従来のフェライトやカーボン電極が短寿命であったのを大幅に改善した。白金焼成チタン電極の寿命は10年以上といわれている。

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フープ

薄肉溶接管用のストリップのこと。ストリップを溶接する前に、輪状にロール成形するのでフープという。純チタンのフープはコールドストリップを目的の溶接管に必要な幅に合わせてスリットしてつくる。

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型材

圧延または押出しにより製造した各種の断面をもつ材料。L字型断面をアングル、コの字型断面をチャンネルという。その他、複雑な断面形状の型材が多くある。純チタンの型材は、主として熱間圧延により製造され、厚み3~10mmのアングル、厚み3~6mmのチャンネルが市販されている。アングル、チタン合金の型材は、主として熱間押出しで製造され、航空宇宙用に多種多様な形状の型材が製造されている。

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展伸材

ミル製品ともいう。展伸により製造した材料。圧延・押出し・鍛造などの加工を展伸という。チタンの展伸材は、板・条・棒・線・鍛造品・継目無管・溶接管・スラブ・ビレットなどインゴット以降の塑性変形した加工品をいう。広義に使う場合は、鍛造品・粉末加工品を含め、原料のスポンジチタンと鋳塊を除く全てのチタン製品をまとめていう。

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スポンジチタン粉末

スポンジファインということもある。スポンジチタンからつくるチタン粉末。ナトリウム法により製造したスポンジチタンは、粒度が小さく割れやすいので破砕によりつくる。クロール法スポンジチタンは割れにくく通常製造できない。150~250μmの粒度で、酸素含有量は低く、プレス成形性はよいが、粉末製品の疲労強度を低下させる塩化物をふくむ。

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スピニング加工

板を成形する方法の一つ。板を回転する型(マンドレル)にとりつけ、へらまたはローラーなどの工具を押しつけ、マンドレルと同じ形状に成形する方法。円錐など回転対称形状品の製造に適する。すでに回転形状になった管の薄肉化にも利用できる。
スピニング加工はチタン板に適した成形法の一つである。チタン板が回転するため、潤滑の問題がプレス成形ほど大きくなく、鍋・各種容器の成形に使用される。

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HDH粉末

HDHは水素化脱水素粉末ともいう。クローク法スポンジチタンまたはチタン材料を水素化して粉砕し、脱水素して製造したチタン粉末。スポンジチタンは多孔質であるが粘りがあるので、そのまま粉砕して粉末にするのは困難で、水素化すれば脆くなるのでそれを利用して粉末を作る。水素化チタンTiH2の組成まで吸収させればもつろんであるが、その組成まで吸収させなくても安易に粉砕が可能である。脱水素は、500℃以上の温度で行い、温度が高くなると水素の放出ははやいが、粉末の焼結がおこるので注意する必要がある。

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減圧吸引鋳造

大気圧に近いアルゴン雰囲気下で溶解し、真空引きした減圧下の鋳型に鋳込む方法。歯科用や評価用ボタン鋳塊など小さい鋳物では、タングステン電極アーク溶解や高周波誘導溶解が用いられ、レビテーション溶解を用いた例もある。減圧下に鋳込む方法としては、底に穴の開いたるつぼ内で溶解しパワーアップして底をぬく方法、上方へ吸い上げる方法などがある。
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拡散接合

溶接したい素材の清浄にした界面をつき合せ、加熱と加圧により接合面の間で原子の拡散をおこし、固体のまま接合すること。拡散接合はまず、接合面の点状に接触する部分が変形して、表面の皮膜が破壊され接触面ができる。この接触面で金属原子の拡散がおきる。高温の為クリープ変形もおきて接触面積が広がり、拡散が進む。接合面が大きくなり残存ボンドが消滅し、結晶粒界の移動がおこり、接合が完了する。接合界面に他の金属を入れる場合もある。固体のまま接合するので、高融点金属や異種金属の接合が他の方法と比較して容易である。残存する熱ひずみや応力が少ない。また、複数部品を同時に接合して複雑な形状の製品をつくることができる。

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アモルファス構造

[amorphous  structure]

非晶質構造ともいう。固体状態で、原子が規則性のないバラバラな配列をしている構造。結晶構造に対していう。一般に、溶融状態から急冷してつくられる。非平衡相なので、高温に保持すると平衡相である結晶構造になる。

 

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リューコクシン

チタン鉱石の一つ。イルメナイトが長年の年月を経て変質して鉄分が消失し、チタン含有量が高くなったもの。西オーストラリアでイルメナイトと併産し、80~90%の酸化チタンを含有するものが市販され、日本では主として溶接棒の被覆材用に輸入されている。

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アルミニウム当量

α相安定化元素の機能を示す指標。チタンにアルミニウムを添加し、ある限度を超えるとTi3Alが生成する。この挙動は、アルミニウムだけではなく、他のα相安定化元素でも同様な機能を有する。

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スプリングバック

変形したあと、弾性変形分だけもとの形の方へ戻るはね返り現象。

チタンのヤング率は鋼の約半分、また、耐力と引張強さの比が高いので、スプリングバック量は大きい。とくに、チタン合金は変形抵抗が高いので大きい。

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異方性

異方性とは物質の物理的性質が方向によって異なることであるが、チタン板圧延材で圧延方向とその直角方向で機械的性質に差が認められる。これはチタンの結晶組織が最密六方晶でその長軸(C軸)方向が当初ランダムであったのが圧延加工が進むにつれて減肉に対して抵抗するような向き(板厚方向に結晶のC軸が立ってくる向き)に結晶組織が並んでくることに起因する。実用上、この異方性が問題になることもあるので、厳しい張出し成形のような場合には配慮が必要になる。

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窒化

窒化物を生成するか、材料の中に窒素が入り込むこと。窒化チタン(TiN)は非常に硬いので耐摩耗用に、また鮮やかな金色を示すので意匠用に早くから使用されてきた、チタンを窒化するのは、⑴高温高純度窒素ガス中に保持、⑵高温の純TiN粉中に保持、⑶高温の100%窒素ガス中でグロー放電させるイオン窒化などがある。

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