カテゴリー別アーカイブ: チタン辞典

素粉末混合法

チタン合金粉末製品をつくる方法の一つ。純チタン粉末と合金組成を構成する元素および母合金の粉末を混合して焼結する方法。通常、原料粉末の混合・プレス成形・真空焼結・熱間静水圧プレスによりチタン粉末製品をつくる。合金粉末法よりコストが低く、大量生産に適する。

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ターゲット材

ターゲット材料[target material]超大規模集積回路(VLSI)デバイスのゲート電極・拡散バリヤ・配線などにTiSix(電気抵抗が小い)、TiN、TiWなどが用いられている。これらの材料に不純物元素が微量でも含まれていると回路機能にトラブルが生じる。高純度チタンターゲットに高エネルギーのアルゴン原子を当て、そのエネルギーで飛び出したチタン原子をウエハー上に付着させて薄膜がつくられている。ここで用いられるチタンターゲットは少なくとも4N(99.99%)以上というきわめて高純度のチタンでなければならない。現在は6Nまで供給可能である。製法はヨード法*、クロール法*、溶融塩電解*法などによっている。

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冷間成形

板を常温で行う成形加工。純チタン板の成形は一般的に常温で行うので通常、ただ成形加工とのみいい、冷間をつけない場合が多い。

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水素脆性

[hydrogen embrittlement]

水素割れともいう。水素を吸収することにより金属材料が脆化する(強度や靭性が低下する)現象。その原因は個々の金属材料によって異なり、水素の供給源、破壊の様式も多様である。

チタンやバナジウムにおいては水素化物の形成が、高強度の鉄鋼材料では水素の転位への固着や粒界への偏析による界面エネルギーの低下が、銅合金ではH2Oガスの発生が水素脆性の原因である。また、水素の供給源には、合金中に内在する水素、置かれた腐食環境すなわち水溶液または雰囲気中に存在する水素の拡散浸透がある。破壊の様式を大別すると、脆化の進行速度のちがいから、通常の脆性破壊と遅れ破壊とになる。

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超電導合金

超電導機能を有する合金、チタン材料では、β型チタン合金に属するTi-40~  55Nb合金がある。この合金超電導体は、化合物や酸化物超電導体にくらべると臨界温度は低いが、他の合金超電導体にくらべると超電導特性はすぐれている。さらに、加工性と力学性特性がすぐれ、現在もっとも広く実用されている超電導物質である。

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低温用チタン合金

低温ですぐれた強靭性を有するチタン合金。金属材料は一般に低温なるほど強度は上昇し、延性と靭性は低下する。
とくに、体心立方格子の材料では、人生が急激に低下する温度遷移挙動を示す。

この低温脆性の発生を抑制して、低温ですぐれた強靭性を維持したのが低温用材料である。
チタン合金では、最密六方格子のα相単相組織への制御および不純物量の低減を主体とし、さらに結晶粒の微細化などをも利用して、低温強靭性の改善が進められた。
Ti-5Al-2.5Sn合金(ELI材)が低温用合金として広く用いられている。

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熱間静水圧プレス

[hot isostatic press]HIP(ヒップ)ともいう。耐圧容器内で高温高圧で材料を圧着することまたはその装置。2000℃、200MPaの条件を達成できる装置も開発されている。チタンでは粉末冶金に利用されている。航空宇宙用の高品質が要求されるチタン鋳物では、内部欠陥の圧着にかならず使用される。通常、900~1100℃、100~200MPaで使用される。

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水素吸蔵合金

高い水素吸蔵特性を示す合金。金属水素化物にふくまれる水素の密度は、ガス状水素の約1000倍である。また、吸蔵による発熱と放出による吸熱を利用することもできる。チタンでは、TiFe金属間化合物が水素吸蔵合金として開発されている。

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二重管

クラッド管ともいう。2種類の管を合せた管。機能の異なる2種類の管を圧着して一つの管にして利用する。チタンの例では、発電所の復水器用管に使用するチタン銅合金二重管がある。従来の復水器には銅合金管が使用されており、腐食が進むためチタンにとりかえたいが、薄肉溶接チタン管では銅合金管用に設計した復水器に対して剛性がたりない。そこで海水が流れる内部にはチタン管、外側は純水で腐食が少ないので銅合金管の二重管が使用されている。復水器の空気冷却部とその近傍にはアンモニアアタックが外面におきるので、この場合はチタン管が外側の二重管が使われる。二重管はそれぞれの管を製造したあと、通常、冷間引抜きによりつくられる。

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熱間押出し

材料を高温に加熱し押出し加工すること。→押出し

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雰囲気熱処理

熱処理環境からの汚染を抑制するため、不活性ガスや真空中で行う熱処理。チタンはきわめて活性な元素で、大気中で熱処理をほどこすと表層にαケースを形成し、また水素を吸収する傾向が強い。これらを防止するため、熱処理には雰囲気熱処理が広範に適用されている。
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表面硬化処理

材料の表面を硬くする方法。チタンの表面硬化処理にはクロムメッキ、Ni-P電解メッキ、イオン窒化・ガス窒化などの窒化処理、溶解塩電解によるホウ化処理、タングステン炭化物など硬い物質の肉盛溶接または溶射、チタン窒化物・チタン炭化物のCVD法またはPVD法によるコーティング、イオン注入などがある。

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真空焼きなまし肌

[vacuum annealed surface]

真空焼きなましした材料表面のこと。

チタンでは光輝仕上げと同じ。

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臨界磁場

臨界温度以下で超電導状態にある超伝導体に磁場をかけて、その強さを増していくと、磁場がある強さに達したとき、超伝導体は超電導性を失い(電気抵抗が回復して)常電導状態にかわる。この時の磁場の強さを臨界磁場という。

 

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質量効果

材料の寸法により熱処理の効果の異なる現象。焼入性に関連しては、材料の大きさによりそれぞれの場所での冷却速度が異なり、マルテンサイト組織の生成挙動に差が生じ、厚さ方向の特性が大きく異なることをいう。材料は均質であってほしい設計者の願望を損なう、大きな問題である。鉄鋼とチタン合金とでは焼入性の意味に若干のちがいはあるが、質量効果の成因については、いずれも冷却途中で拡散変態により形成される組織と、焼戻しまたは時効により形成される組織とでは、形態が大きく異なることによる。厚さ方向での強度・硬さは同じ水準にそろえられるが、組織形態の違いは残り、特に靭性において大きな差として生じる質量効果があらわれる。

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水素吸収

金属が固溶体または水素化合物をつくって水素を吸収すること。水素ガスが存在する雰囲気中、水素ガスが発生している酸性の溶液あるいは水素イオンが存在する溶液中に金属をおいた場合に、その金属が水素を固溶するか、あるいは水素と化合物をつくるものであるならば、水素は金属中に吸収される。なお、水素が金属中に吸収される速度は、雰囲気または水溶液と金属の温度、水素分圧、水素イオンの濃度、溶液中の金属の電位などに律速される。
チタンは、常温ではほとんど水素を固溶しないが、100℃前後から固溶するようになり、水素脆化をひきおこす(→水素脆性)原因となる。一方、TiFeなどのチタン基金属間化合物は、水素吸蔵合金として実用化が進んでいる。

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鍛造品

鍛造により製造した材料または製品。狭義には自由鍛造または型打鍛造により成形した製品。圧延品・鋳造品に対して使う鍛造品は、鍛造により製造したスラブ・ビレット・棒など簡単形状から複雑形状、大きな寸法から小さいものまで、鍛造により仕上げたものすべてをふくむ。

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臨海温度

超電導体の温度を下げていったとき、常電導状態(電気抵抗あり)から超電導状態(電気抵抗0)にかわる温度、Ti-Nb系合金超電導体の臨界温度は約9Kである。

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PVD法

PVDはphysical vapor deposi-tionの略。物理蒸着法ともいう。表面処理の一つ。真空中で蒸発させ材料表面に蒸着させること。PVD法には、真空蒸着・イオンプレーティング・スパッタリングなどがある。比較的低温で処理ができ材料が軟化せず、寸法が変化しない。蒸着速度は高いが、裏側や穴への蒸着はできず、コストも高い。
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光触媒

ある種の物質がバンドギャップエネルギー以上の光エネルギーを吸収して半導体となり、その表面で吸着物質と電子による還元反応と正孔による酸化反応が対になっておこることを光触媒反応といい、このような反応を引き起こす物質を光触媒という。

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