カテゴリー別アーカイブ: か行

高比強度材料

低温から高温までの各温度で、比強度の高い材料。単なる高強度ではなく、比重で標準化した強度。すなわち単位重量当たりの強度で優劣が比較される材料のこと。チタン材料で高比強度材料に分類されるのは、工業用純チタン・高比強度チタン合金・耐熱チタン合金・チタン基複合材料・チタン基金属間化合物などである。
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降伏強さ

降伏応力ともいう。引張試験において、弾性限をこえて応力を負荷していくと、ある応力でひずみが急激に増加するようになる。この応力を降伏強さという。非鉄金属材料では明瞭な降伏現象が見られないのが普通なので、所定の永久ひずみ(通常は0.2%)を生じる応力(0.2%耐力)を降伏強さとする。
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光輝焼なまし

[bright annealing] 処理した後、光輝仕上げが得られる焼なまし方法。チタンでは真空焼なましのこと。真空焼なましには不活性ガス雰囲気中での焼なましもふくむ。
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高機能性材料

機能性のすぐれた材料。材料を用途により耐食材料、高比強度材料、高機能材料の3つに大別した。強度も機能だと表現されることがあるが、耐食性と高比強度を除いた性能を機能性と分類した。チタン材料で高機能性材料に分類されるのは、生体用チタン合金、形状記憶合金、超電導合金、超弾性合金、超塑性合金などがある。
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金属間化合物材料

2種類以上の金属元素から形成される化合物で金属とセラミックスの中間の性質を有し、強度、剛性が高温でも高く、耐食性にもすぐれている。チタンを含む金属間化合物としては、TiAl,TiNi,TiNbなどが実用化されている。TiAlは自動車のターボチャージャー、航空機ジェットエンジン低圧タービンブレードに、TiNiは形状記憶特性を生かした温度検知素子兼アクチュエーターとしてのばね材(水道の混合水栓など)や超塑性を活かしたメガネのフレームなどで、TiNbはリニアモーターカーの車体素側磁石や医療検査機器MRIの磁石に超電導特性が活かされている。

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金属間化合物

[intermetallic compound]

金属元素同士が簡単な整数比で結合し、規則正しい配列をした結晶構造をもつ化合物。金属間化合物は構成元素とは異なる結晶構造と結合様式を有し、そのため構成元素とはまったく異なる特性を発現できる特徴がある。たとえば、チタンとアルミニウムの二元系状態図には、Ti₃Al、TiAl、TiAl₃の三つの金属間化合物が存在するが、アルミニウムの融点は低いにもかかわらず、アルミニウムを多量に含有するTiAl金属間化合物やTiAl₃金属間化合物は高融点物質である。

また、金属間化合物は状態図から、つぎの三つの形態に分類される。(1)クルナコフ型とよばれ、高温での固溶体から規則変態により生成する化合物。(2)バーソライド型とよばれ、凝固から規則構造で生成するが、ある組成幅で存在できる化合物。(3)ダルトナイド型とよばれ、組成幅はなく化学量論組成のみが安定な化合物。これらの金属間化合物は、合金中に少量析出物として存在する場合と、材料全体を金属間化合物として利用する場合では期待するものが異なる。

 

 

 

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ガルバニック腐食

異種金属接触腐食または接触腐食ともいう。
電池作用による腐食でもあり、電食ということもある。異種金属を接触させて、これを導電性の溶液に浸すと、浸した溶液に対する自然電極電位が水素よりも低い卑な金属はイオンとなって溶液中に溶けこみ、残された電子は接触界面を通って貴な金属の方に移動して、金属の表面で次式の反応をおこす。
O2+2H20+4e=40H-
その結果、接触している金属のうちの卑な金属の選択的な腐食が進行する。これをガルバニック腐食という。
純チタンやチタン合金の自然電極電位は、海水などに対しては、白金や金などの貴金属と同様の値を示すので、それ自身が腐食されることはないが、接触している他種金属は、電位にもよるが、激しく腐食されることがあるので、構造物の材料選択・設計には注意が必要である。

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剛性率

横弾性係数ともいう。材料にせん断応力を加えたとき、弾性変形の領域では、フックの法則が成り立ち、ひずみは応力に比例する。この比例定数を剛性率という。すなわち、せん断応力tとせん断ひずみyの場合、剛性率GはG=t/yで表示される。
 純チタンの常温での剛性率は0.447x10^5MPaで、鉄の2分の1、アルミニウムの1.5倍である。

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加熱炉

[heating furnace]

熱間圧延や熱間鍛造など熱間加工をするとき、材料を加熱する炉。チタンの加熱炉は、基本的に他の金属と同じであり、多くの場合鋼や超合金と併用する場合が多い。通常、ガス炉や灯油・重油など液体燃料の加熱炉が利用されるが、型打鍛造など精密な仕上げ鍛造の場合は電気炉が使用される。燃焼加熱炉の場合は、水素吸収を防止するため、数%の過剰の酸素を含有する雰囲気にすること、材料に炎が直接あたらないようにすることに留意する。鋼と兼用の加熱炉では、鉄スケールを除去してチタンを加熱しなければならない。高温のチタンと酸化鉄が接すると瞬時に反応するテルミット反応がおき、炉が瞬時に焼損する。

 

 

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型打鍛造

希望する形状をもつ型を使用して、プレス・ハンマーなどで成形する鍛造。自由鍛造に対していう。航空機機およびエンジン用チタン合金鍛造品は。主として型打鍛造により作られる。チタン合金の型打鍛造は、ステンレス鋼など他の金属用と同じ型打プレスや型打ハンマーを使用することができる。加熱炉は厳密な温度管理が必要で、通常電気炉が使用される。ガスや石油然焼炉を使う場合は、炎が直接あたらないようにマッフルなどの中で加熱する。型打鍛造は、通常α-β鍛造で有り、加工温度範囲が狭く、材料の熱容量が小さいために冷えやすい。温度が下がると極端に変形抵抗が上がり、割れやすくなる。したがって、金型を300~400℃に予熱しておき、材料を加熱炉からすばやく取り出し鍛造する。チタン合金の高温変形抵抗は、ひずみ速度が大きいほど高くなるので、型打プレスの方が有効だが、冷却しにくい点からは型打ハンマーが有効で、両方ともチタン合金に使用されている。

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恒温鍛造

型打鍛造において金型を鍛造する材料と同じ温度に保持して行う鍛造。材料の温度低下がないので鍛造荷重は従来の1/5~1/8に低減でき、加熱回数は大幅に少なくなる。材料表面の温度低下がないので肉流れ性がよく、最終機械加工製品に近い形状(ニアネットシェイプ)まで形作ることができるので、素材投入重量は従来の1/5~1/6でよい。同じ温度で加工するので製品の内部組織は均一で、品質特製のばらつきが少ない。

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強誘電性

外部電場がないときでも、物質中の正電荷と負電荷の分布の中心がずれているために、自発分極を生じていて、かつ分極の方向が外部電場の方向に変化にともなって反転する性質。強誘電性を示す物質を強誘電体という。強誘電体は強磁性体のようなP-Eヒステリシス特性を示す。また、温度が上昇すると、ある温度以上で強誘電性を示さなくなる。強誘電性を示す代表的な物質にはチタン酸バリウム(BaTiO3)がある。これはコンデンサー・圧電素子などに使われる。

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加工熱処理

塑性加工と熱処理とを組み合わせて適用し、それぞれ単独で加えた場合には得られない性質を発現できる処理。チタン材料は変態による駆動力が小さいので、熱処理だけでの組織制御には限界がある。例えば、等軸組織に制御するにはα-β二相共存温度域での加工を加える必要があり、一度針状組織が形成されると熱処理のみではもとの等軸組織に戻すことはできない。必然的に加工と熱処理の同時付与が必要不可欠な材料でチタン合金では広範に加工熱処理が適用されている。

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高サイクル疲労

104回以上の繰返し応力負荷(降伏点以下の応力の繰返し)で破壊する疲労現象。鉄鋼材料のように、ある応力振幅以下では破壊がおこらない限界応力が存在する材料では、疲労破壊がおこるかどうかの限界応力値、すなわち疲労限度が問題となる。一方、チタン合金などのように疲労限界のあらわれない金属材料では、107あるいは108回までの繰返し応力負荷に対する、疲労強度(破壊応力)が問題となる。

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管継手

管を接続するのに使用する部品。

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高温強度

常温以上の温度における強度。高温で使われる機器を構成している材料の引張強さ・破壊靱性値・クリープ強さ・疲労強度などの機械的性質が、温度の上昇にともなってどのように変化(低下)していくのかを知ることは、高温用機器の設計にあたって重要な情報となる。

一般に、金属材料の強度は温度の上昇にともなって低下するが、TiAlやNi3Alなどの金属間化合物の引張強さは、常温から800℃前後までは上昇し、以後低下するので、1000℃以上の高温で使われる機械部品にとっては将来有望な材料である。

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光輝仕上げ

金属光沢をもち、輝きのある板表面の状態またはその表面処理。チタンの場合は通常、真空焼きなまし上がりの表面のことをいう。光輝肌・真空焼きなまし肌ともいう。
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クリープ強さ

一定の温度のもとで、規定した試験時間後に、材料に規定したひずみを生じさせる応力。一般的には1000時間で1%、0.1%、0.01%のひずみを生じさせる応力が用いられる。クリープ強さを調べる試験では、温度を一定に保って、応力とひずみの時間変化との関係を求め、これを複数の温度条件について行い、規定時間後に規定ひずみを生じる応力をその温度でクリープ強さとする。なお、一定温度のもとで一定時間経過後に破断するときの応力はクリープ破断強という。

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金属射出成形

MIM(ミム)ともいう。金属粉末をバインダーとまぜた後、スクリューシリンダー内に供給し、ノズル(口)から押し出して型に充填して成形し、脱バインダー・焼結して粉末製品をつくる方法。比較的小さい複雑形状のものを大量につくる場合に適する。チタンの粉末が安価に多量供給されるようになると広く使われる可能性がある。

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型材

圧延または押出しにより製造した各種の断面をもつ材料。L字型断面をアングル、コの字型断面をチャンネルという。その他、複雑な断面形状の型材が多くある。純チタンの型材は、主として熱間圧延により製造され、厚み3~10mmのアングル、厚み3~6mmのチャンネルが市販されている。アングル、チタン合金の型材は、主として熱間押出しで製造され、航空宇宙用に多種多様な形状の型材が製造されている。

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