板を常温で行う成形加工。純チタン板の成形は一般的に常温で行うので通常、ただ成形加工とのみいい、冷間をつけない場合が多い。
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臨界磁場
臨界温度以下で超電導状態にある超伝導体に磁場をかけて、その強さを増していくと、磁場がある強さに達したとき、超伝導体は超電導性を失い(電気抵抗が回復して)常電導状態にかわる。この時の磁場の強さを臨界磁場という。
臨海温度
超電導体の温度を下げていったとき、常電導状態(電気抵抗あり)から超電導状態(電気抵抗0)にかわる温度、Ti-Nb系合金超電導体の臨界温度は約9Kである。
ラメラ組織
層状形状の組織。チタンでは、つぎの二つの組織に対して用いられている。一つは、チタン合金において、通常針状α組織とよばれている組織に対して、ラメラ組織と呼称されることがある。これは、限られた使用例である。もう一つは、金属間化合物において、TiAlとTi₃Alが互いに積み重なった特異な組織をラメラ組織とよんでいる。広範に用いられる語で、比較的延性のすぐれた組織として注目され、その組織への制御手法がTiAl実用化の中心課題として検討されている。
ロックウエル硬さ
圧子の侵入深さによって評価する御しこみ硬さの1つ。円錐状のダイヤモンド、超硬合金製の球、あるいは鋼球の圧子を用いて、これをまず基準荷重、つぎに試験荷重を加えて試験材料に押し込んだ後、基準荷重にもどし、前後2回の基準荷重負荷時における圧子の侵入深さから硬さを決定する。硬さの記号はHR
ロール成形
平らな帯板を連続して水平に並ぶロールの間に通し、進むにしたがって順次変形させ、最後に所定の断面形状に加工する方法。管や波板などの製造に用いられる。
純チタン溶接管の溶接管の溶接前の成形に多用される。純チタン溶接管は発電所の復水器、海水淡水化装置、化学工業熱交換器(→熱交換器)などに使われ、チタンの大きな用途の一つである。
純チタンのロール成形では、連続して成形する為のロール形状がとくに重要である。加工硬化が小さいために局所的に曲がりが出来やすいことや、スプリングバックが大きく元に戻りやすく変形しにくいことや、焼きつきやすい性質などを考慮してロール設計をする。
スプリングバックを軽減する為、300℃までの温間成形や製品より小半径型を使用する非対称成形ロールを採用することがある。焼付き防止の為組み立てロールが使用されている。
リューコクシン
チタン鉱石の一つ。イルメナイトが長年の年月を経て変質して鉄分が消失し、チタン含有量が高くなったもの。西オーストラリアでイルメナイトと併産し、80~90%の酸化チタンを含有するものが市販され、日本では主として溶接棒の被覆材用に輸入されている。
冷却速度
熱処理温度から冷却する速度、処理の目的に応じて、徐冷・空冷・急冷が適用される。おおむね、徐冷と空冷は焼きなまし、急冷は溶体化処理に対応する。
冷却速度は、時効処理ではほとんど問題にならないが、処理温度が高いものほど問題になり、特に拡散変態の生成を阻止することが必要な溶体化処理ではもっとも重要な因子である。
粒界腐食
粒界またはそれに沿った部分が腐食されること。粒界腐食の原因は、金属や合金にふくまれる不純物元素や合金元素が粒界に偏析するためであり、偏析した不純物元素や合金元素が、粒界を電気化学的にアノードまたはカソードにする。粒界がアノードになった場合は、粒界自身が選択的に腐食され、カソードになった場合は、粒界に沿った部分が選択的に腐食される。ステンレス鋼中のクロムが粒界に偏析した炭素と結合して炭化物をつくるため、粒界近傍がクロム欠乏域となり、耐食性が低下する場合も粒界腐食に含まれる。
丸棒(ラウンドバー)
丸い棒。Round Bar(ラウンドバー)ともいう。
流動法
流動層を利用した反応プロセス。反応装置内で下部から流体を導入し、装置内の粉粒体を通過させるとき、流体の速度が大きくなり、ある速度を超えると粉粒体は流体内に浮遊懸濁し、液体と類似の性質を示すようになる。これが流動化という現象で、流動化状態にある 流動層あるいは流動床という。
リング鍛造
穴のあいたドーナッツ型素材を外径および内径側から加圧変形して、直径を大きくしリング状にする鍛造の事。
ルチル
金紅石ともいう。二酸化チタンの結晶型の一つ。融点は1830℃で酸には溶解しない。この結晶型の鉱石を ルチルと呼ぶ。
冷延板
冷間圧延により製造した板。広義にはコールドストリップを含む。
冷間圧延
常温で圧延すること。純チタンの冷間圧延は、変形抵抗が高いことから、例外を除き小径ワークロールで圧延中に引張り力がかかるコイル圧延によることが多い。大きな変形はできないが,表面状態の仕上がりがよい。β合金は、変形抵抗は高いが純チタンと同様に冷間加工性がよく、箔まで冷間圧延が可能である。
冷間加工
材料を加工する前に加熱することなしに常温で塑性加工をすること。
冷間鍛造
常温において型を用いて希望する形にする鍛造。純チタンやβ合金はまれに製品により常温で型打鍛造をする。これを冷間鍛造または冷鍛という。
冷間引抜き
常温で行う引抜き加工のこと。